海外旅行には欠かせない、頼れるアイテムiPad。特に、Apple SIM対応機種ならどこへ旅行しても手軽にモバイルデータ通信を使えるので、これまで以上に心強い味方になってくれますよ。今回は旅好きのiPadユーザーならぜひ活用したい、Apple SIMの使い方をご紹介します。

Apple SIMひとつで、世界180以上の国と地域で通信が可能

Apple SIMって何ですか?

iPhoneやiPadでモバイルデータ通信を使うために必要なのがSIMカード。本体側面のスリットに収納されている小さなカードです。通常は通信会社が提供するものを購入し、その会社の通信を使用しますが、Apple SIMとはその名の通りAppleが提供するSIMカードのことです。しかし、Appleは通信会社ではありません。え、どういうこと?

実は、Apple自体が通信を提供しているのではなく、世界各国でAppleが提携する通信会社のデータ通信サービスを利用できるSIMなのです。アメリカへ行ったらアメリカ国内で使えるプラン、フランスへ行ったらフランス国内で使えるプラン、といった形で、行く先々でSIMを現地調達する手間なく、一つあれば各国の通信を使えるというワケです。

Apple SIMに対応しているiPadは下記のモデルです。なお、iPhoneでは使用できません。

Apple SIMはこれらのiPad(セルラーモデル)で使用できます

Apple SIMはAppleの直営店にて600円(税別)で販売されています。なお、内蔵モデルの場合はすでに本体の中にApple SIMが入っているので、購入する必要はありません。

iPhoneと同様、側面の小さな穴にピンを差してトレイを引き出し、SIMを乗せて差し込みます

旅行先でApple SIMを使う方法

プランを選択

実際に、Apple SIMでモバイルデータ通信を使ってみましょう。この操作はWi-Fiがない場所でも可能です。

「設定」を開き、「モバイルデータ通信」→「新規プランを追加」の順にタップ

その場所で使用できるキャリア(通信会社)が表示されます。今回は「AlwaysOnline Wireless」(以下、AOW)を選択してみます

タップしてプランの内容を確認します。AOWでは、1時間(20MBまで)/1日(200MBまで)/500MB・1GB・3GB(15日間)の3タイプ5種類のプランを提供

今回は500MB(15日間)のプランを使ってみます

プランを購入

プランを選択し、「CONTINUE」をタップ

キャリアにログイン。初めて使用する場合は「Sign Up」(ユーザー登録)をタップ

利用者情報と支払い情報の入力を行い、ユーザー登録します

購入情報が表示されたら「PLACE ORDER」をタップして購入を確定

最後に「FINISH」をタップ。あとは自動的に購入した回線に接続されます

データ通信使用量を確認する

データ通信の残量がどれくらいか気になったら、管理画面で確認できます。

「設定」を開き、「モバイルデータ通信」→「AlwaysOnlineアカウントを管理」の順にタップ

残りのデータ通信量と使用期限が表示されます

繋がらない……という時のチェックポイント

基本的には簡単に使用できるApple SIMですが、うまく繋がらない場合もあります。そんな時は、下記のポイントをチェックしてみてください。

日本国内で使っているSIMがスロットに入っている場合は、外してみる

iPad Proで内蔵Apple SIMを使用している場合、日頃使用しているSIMがスロットに入っているなら取り出し、再起動します。

待つ

通信が開始されるまでに時間がかかる場合があります。1~2時間ほどそのまま待ってみましょう。

手動でAPNを設定する

接続先は自動的に切り替わる仕様になっていますが、うまく繋がらない場合は接続先のAPN設定を手動で入力します。

「設定」を開き、「モバイルデータ通信」→「モバイルデータ通信のオプション」→「APN設定」の順にタップ

APN、ユーザ名、パスワードを手動で入力します

APN設定はキャリアによって異なりますので、キャリア公式サイトのサポートページなどを参照してください。ちなみに、AOWの場合はAPNが「isp.ao.com」、ユーザ名・パスワードは空欄です。