設定で細かくカスタマイズして使いやすさを追求

マウスポインタのPC間移動はセッティングで調整できる。標準では1台目PCの画面が左に配置され、画面の右端から2台目PCの画面左端へと移動する。MX MASTER 2Sのポジションは関係なく、2台目PCを1台目PCの右に置こうが左に置こうが手前に置こうが、マウスポインタは1台目PCの画面右端と、2台目PCの画面左端を行き来する。

設定画面では、この行き来する境界を変更できる。Logicool Optionsの「Flow」タブで、ミントグリーンのウィンドウと白のウィンドウをドラッグ&ドロップで調整。左右を入れ替えたり、上下に並べたりするのだが、PCを3台使う場合は3画面で自由に入れ替え可能だ。これによって、マウスポインタが画面をまたぐ境界が上下左右のいずれかになる。

また、マウスポインタが画面端に行くたびに自動で画面をまたぐのではなく、Ctrlキーを押しながらのときだけ画面をまたぐようにも設定できる。このあたりの設定は適当にさわっているだけで理解でき、自分の好みに合わせて調整しやすいのが良い。筆者の好みでは左右より画面の上からの移動のほうが、マウスポインタの移動距離が短く、誤操作も少ないのではと感じた。

標準設定では、1台目PCの画面右端と、2台目PCの画面左端を往来。ドラッグ&ドロップで変更可能

Ctrlキーを押しながらのときだけ画面を移動する設定も可能だ

ちなみにウィンドウをドラッグしたまま、マウスポインタを移動させようとすると、移動元のPCではウィンドウを端に持っていったときの動作となり、マウスポインタだけ移動先PCへ移る。

もう一つ、標準で便利な機能が「コピー&貼り付け(ペースト)」だ。先述したクリップボード共有機能で、ファイルのほか、文書ファイル中のテキストや、画像の情報などをマウス操作経由で共有する。WebサイトのURLが長い場合など、ちょっとコピペしたいというときに煩雑さを解消してくれる重宝機能といえよう。

作業中、使っていないほうがスクリーンセーバーになったり、ディスプレイの電源が切れた場合もマウスポインタを移動させれば復帰する。ただし、スリープに入ったり電源を落とした場合、マウスポインタの移動は自動的に解除(アクティブなPC側に制御が戻る)。そうしたPCは設定画面上では「?」で表示される。そのほか、設定画面では、ホイールを押したときの動作や、ジェスチャーボタンの割り当てなども細かく調整できる。

スリープに入ったり、電源を落としたPCはマウスポインタの移動が解除され、設定画面上では「?」表示される

ジェスチャーボタンはボタンを押しながらマウスを前後左右に動かしたときに、Windowsの動作に所定の動作をさせる