伝説の東映特撮ヒーローたちが究極のチームを結成する、夢のコラボシリーズの第1弾として製作されたVシネマ『スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャー』が、2017年6月17日より期間限定上映されており、ならびに7月19日よりBlu-ray&DVD発売される。本作では、地球のみならず銀河宇宙全体を守る警察ヒーロー、宇宙刑事ギャバンと特捜戦隊デカレンジャーが共に力を合わせ、宇宙最大規模の邪教集団の陰謀に立ち向かう。

坂本浩一監督

メインを務めるのは、『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』(2012年)でデビューした二代目ギャバン(type-G)=十文字撃と、『特捜戦隊デカレンジャー』(2004年)の宇宙警察地球署の面々。最高のメンバーで、かつてない壮大なスケールのSFアクションドラマが繰り広げられる。

また第2弾として、『スペース・スクワッド』の前日譚にあたる、スーパーヒロインだけのセクシーアクション作品『ガールズ・イン・トラブル』も製作(Blu-ray&DVDには2作品が収録)されている。ここでは、両作の監督・アクション監督を務めた坂本浩一氏に、作品の成り立ちから製作時のエピソード、作品の注目ポイントなどを熱く語ってもらった。

――今年は『獣電戦隊キョウリュウジャーブレイブ』や映画『破裏拳ポリマー』、「ウルトラマン」シリーズ最新作『ウルトラマンジード』(7月放送開始)など、作品がめじろ押しで大活躍の坂本監督ですが、『スペース・スクワッド』はいつごろ撮影されていたのでしょうか?

昨年(2016年)の5~6月の期間で撮っていました。

――まず、本作『スペース・スクワッド』の企画が立ちあがったいきさつからお話ししてくださいますか。

2014年に『宇宙刑事シャリバン NEXT GENERATION』『宇宙刑事シャイダー NEXT GENERATION』という2本のVシネマを監督させてもらってから、「また宇宙刑事の新作をやりたいですね」と、東映の塚田(英明)プロデューサーや東映ビデオの中野(剛)プロデューサーといつも話をしていたんです。

そんなとき、Vシネマで『特捜戦隊デカレンジャー 10YEARS AFTER』(2015年/竹本昇監督)がヒットしたのもあって、新しく「宇宙刑事」をやるのであれば、デカレンジャーとのコラボはどうかと提案をいただきました。

――坂本監督はアメリカで『パワーレンジャーS.P.D.』(デカレンジャーの特撮場面を主に流用したアメリカ版リメイク)の製作総指揮を務められ、デカレンジャーとも縁が深いですね。

『S.P.D.』は僕が単独で製作総指揮を務めた初めての「パワーレンジャー」でした。このとき、オリジナルの『デカレンジャー』を全エピソード見て、内容を頭に叩き込んでいたんです。塚田さんとはこの時にご縁ができて、『魔法戦隊マジレンジャー』(2005年)や『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(2007年)のオープニング映像なども演出させていただいたこともあります。

また、『海賊戦隊ゴーカイジャー』(2011年)の"デカレンジャー編"である第5話を監督したり、『S.P.D.』の日本語吹き替え版製作の際、デカレンジャーのオリジナルキャストによるアフレコの現場に僕も立ち会っていましたので、キャストのみなさんとも付き合いは長いんですよ。