厳しい撮影環境にも難なく対応
次に印象的だったのはAF性能の高さだ。水族館で撮影した下の作例では、魚 (ハコフグ) の眼にガッチリとピントがきていて気持ち良い。
しかしこのシーン、被写体の動きが読めないことと、カメラと被写体との距離が1m以内と短いことから、撮影のハードルは高かった。その点、D7500はファインダーの覗き心地、AF追尾性能とも何事もないかのように十分要求に応えてくれた。ほぼ全てのカメラをテストしたことのある筆者の経験から言うと、フラッグシップクラスのカメラじゃないとここまで簡単には撮らせてくれない。 このAF性能を実現しているのが、51点もの任意選択可能な測距点を持つ「アドバンスドマルチCAM3500 II」。このAFシステムの出自を紹介すると、かつてデジタル一眼レフカメラ界に変革を巻き起こしたフルサイズフラッグシップ機「D3」の改良版であるというところがミソだ。
この写真も周囲のクラゲにフォーカスが引っ張られることなく、狙ったクラゲにガチピン。水槽の分厚いアクリルの越しなのに苦もなくAFが追従してくれるから撮影が本当に楽だった。
「撮影が楽」ということは、「思い通りに撮れる」ということ。テンポ良く撮影できるので撮っていて楽しいし、「こんなことを試してみよう」といったアイデアがドンドン湧き出てくる。それにカメラが応えてくれるので、写真が上手くなったような気がしてくるのだ。