説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『海外でもLightningケーブルさあれば充電の心配はいりませんよね?』という質問に答えます。

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海外でもLightningケーブルさえあればOK、と安易に結論づけるのは早計です。Lightningケーブルを用意したとしても、USB-ACアダプタ(コンセントに挿して使うUSB Aポートを備えたACアダプタ)やモバイルバッテリー(USB Aポートを備えた小型バッテリー)など、肝心の電源供給源がなければ無用の長物です。

Lightningケーブル自体は規格が1つしかないため、世界各国/地域を選ばず使用できます。iPhoneに付属のUSB-ACアダプタ(Apple 5W USB電源アダプタ)は、電圧が100~240ボルトで周波数が50Hz/60Hz、かつプラグの形状が日本と同じであれば利用できますから、たとえばアメリカやカナダ、タイ、台湾へはそのまま持ち込むことができます。プラグの形状が異なる国/地域の場合、変換アダプタを用意しなければなりません。

なお、プラグの形状が違っても入力する電圧が違っても、Apple 5W USB電源アダプタの出力は5V/1Aと一定ですから、Lightningケーブルで接続したiPhoneへの悪影響はありません。サードパーティー製USB-ACアダプタを使用する場合でも、USBの規格どおり(5V/500mA)であれば使用できます。パソコンやテレビなどの家電製品から電源供給を受ける場合も同じことです。

変換アダプタを探すのが負担に感じる場合には、モバイルバッテリーを日本から持ち込むという手もあります。市販のモバイルバッテリー(めやすとして容量160Wh以下のリチウムイオンバッテリー)の多くは、貨物としての預け入れはできないものの、個数を気にせず機内へ持ち込めます。

イギリスのApple Storeで販売されている「Apple 5W USB電源アダプタ」。日本のものとはプラグの形状が異なります