スマホは季節を問わず、音楽や動画を楽しむのに欠かせないツールだ。ところが暑い夏が来ると、春まで愛用してきたヘッドホンも耳元に汗がたまってつらくなる。やはり夏にはイヤホンを使うのがベターだ。今回はイヤホンの中でも、周りの騒音を抑えるノイズキャンセリングイヤホンを5つおすすめしたい。

オーディオテクニカ「ATH-BT08NC」

[発売時期] 2015年4月 [価格] 推定22,000円前後 [カラー] ブラック [付属品] 1.0m充電用USBケーブル、1.2m接続コード、航空機用変換アダプター、ファインフィットイヤピース(XS/S/M/L)、ポーチ

国産オーディオメーカーのロングセラーモデル

Bluetoothワイヤレス接続のノイズキャンセリングイヤホン。2015年発売のモデルだが、バランスの良いサウンドと勘所を押さえた多機能さで、その人気は衰え知らずだ。ネックバンドの先に付いたリモコンで操作するスタイルで、高音質再生が可能なコーデック (音声を圧縮する方式)である「aptX」をサポートする。連続再生時間は、Bluetoothとノイズキャンセリング機能をオンにした場合で約8時間。

最大の特長は、有線でのリスニングにも対応していること。付属のUSB/アナログイヤホン端子変換ケーブルを使って3.5mmイヤホンジャックに接続すれば、飛行機の機内エンターテインメントの視聴にも使える。もちろん、その際もノイズキャンセリング機能をオンにできる。

ノイズ低減効果は強めだが、ノイズキャンセリング機能のオン・オフを切り替えたときに聴感のバランスが崩れない。自然なリスニング感が得られるのも良いところだ。

ボーズ「QuietControl 30 wireless headphones」

[発売時期] 2016年10月 [価格] 直販34,560円(税込) [カラー] ブラック [付属品] キャリングケース、イヤーチップ(S/M/L)、充電用USBケーブル

ノイズキャンセリングの強弱を調節

ノイズキャンセリング製品のヒットモデルを排出してきたボーズの意欲作。ここに紹介するQuietControl 30は、ノイズ低減の強弱を調節できる「可変ノイズキャンセリング」機能を、ボーズとして初めて搭載したイヤホンだ。ノイズ低減のレベルは本体のリモコン、またはスマホアプリ「Bose Connect」からすばやく切り替えられる。たとえば外出の際、電車に乗って座りながら音楽を聴くときには消音を強めにして、周りの音にも注意を向けたい街歩きのときには効果を弱める、といった使い分けが可能だ。

ノイズキャンセリングの強弱を変えても、肉厚でアタック感も鮮やかなサウンドは崩れることがない。耳穴に挿入するチップと、外耳のくぼみにフィットするフィンを一体にしたオリジナルの「StayHear+QC」イヤーピースによる快適な装着感も魅力だ。連続再生時間は最長10時間となっている。

パイオニア「RAYZ Plus」

[発売時期] 2017年3月 [価格] 推定19,000円前後 [カラー] ブラック [付属品] イヤーピース(S/M/L)、ケーブルクリップ

iPhone 7に直結できる超多機能イヤホン

Lightning端子に直結する、有線タイプのノイズキャンセリングイヤホン。イヤホン端子のないiPhone 7シリーズに、変換アダプターなしでつなげる手軽さがいい。本体の充電も不要。バッテリーはプレーヤー (iOSデバイス)から給電するが、消費電力は徹底的に抑えている。

専用アプリ「RAYZ」を組み合わせれば、ユーザーの耳の中の形状や装着状態を測定してリスニング感を自動で最適化してくれる。また、音楽を再生した状態で周囲の音も聞ける「ヒアスルー」機能や、5バンド・イコライザーの搭載にも注目だ。

さらに、プレーヤー (iOSデバイス)をチャージしながら音楽が聴けるよう、充電用Lightning端子も備えている。筆者が飛行機でiPadと組み合わせて使ったときも、ダウンロードしておいた映画を楽しみながらiPad本体の充電ができて、とても便利だった。

ソニーモバイルコミュニケーションズ「MDR-NC750」

MDR-NC750

[発売時期] 2015年10月 [価格] 直販12,800円(税別) [カラー] ブラック、ホワイト [付属品] イヤーピース(S/M/L)

Xperiaユーザーに猛プッシュしたい

MDR-NC750は、9mm口径のハイレゾ対応ドライバーを搭載。見た目には普通のイヤホンだが、ソニーのスマホ「Xperia」シリーズの「Z5」世代以降につなぐと、最大98%の消音性能を持つデジタルノイズキャンセリング・イヤホンに早変わりする。本体にはバッテリーユニットを搭載せず、充電も不要。ポータビリティが高いのも特長だ。

ノイズキャンセリング効果は、リスニング環境に応じて、Xperia本体の設定から3段階で切り替えられる。ノイズを集音・解析するためのマイクが通話用マイクも兼ねているので、Xperiaに本機を装着してクリアなハンズフリー通話ができる。

実は、もう一つ隠れ機能が。本機をXperiaにつないで、アプリ「音声レコーダー」で録音、または「カメラ」で動画を撮影すると、立体的なサウンドが録れる「バイノーラル録音」を楽しめる。対応するXperiaのユーザーはぜひ手に入れておきたいアイテムだ。

TaoTronics「TT-EP01」

TaoTronics「TT-EP01」

[発売時期] 2015年10月 [価格] e☆イヤホンで4,599円(税込) [カラー] ブラック [付属品] イヤーピース(S/M/L)、充電用USBケーブル、航空機用変換アダプター

ノイキャン対応でアンダー5,000円

安価でパフォーマンスの高いワイヤレスイヤホン、スピーカーを発表して波に乗るTaoTronics (タオトロニクス)から、圧倒的な低価格を実現した有線接続のノイズキャンセリングイヤホンが登場した。ノイズキャンセリング機能は、音楽を再生しないときもオンになるので、カフェで仕事や勉強をするときにも使えるモデルだ。

ノイズ低減効果は比較的強めで、オンにするとサウンドの音圧もグンと上がる。やや重低音のバランスを盛った音づくりなので、いつも聴いている音楽に合うサウンドか、購入前に試聴しておくといいかもしれない。

ノイズキャンセリング機能を使うためには充電が必要。連続再生時間は15時間となっている。万が一バッテリーが切れても、ノイズキャンセリングなしの通常イヤホンとしても使えるので安心だ。