医薬品の開発、製造・営業・マーケティングまでの総合的な支援業務を行う国内大手シミックグループが、国内の一般消費者向けの商品販売に乗り出した。第1弾は、足爪の色や質感、形を健康的に整える、足爪浸透補修液で、日本では化粧品として販売されている。医薬品メーカーのパートナーとして黒子に徹していた同グループがなぜ、一般消費者向けビジネスを始めたのだろうか。

国内初の足爪ケア商品

シミックが販売を始めたのは、足爪用浸透補修液「ザンミーラ ネイル」。昨年に東海地方で販売をスタートさせ、今年全国に地域を広げての販売を始めた。

足爪用浸透補修液「ザンミーラ ネイル」。就寝前などに、爪の表面や先端の裏側に直接液体を塗布する。成分が角質に浸透し、角質を柔軟にする作用によって表面の傷んだ古い角質を除去。滑らかに整え、うるおいを保つことで、色や形、質感を健康的な状態にできるという

シミックが行った、素足と足爪に関する調査によると、約8割の女性が、足の見た目について悩みを持っているものの、日常的に足爪のケアをしている人は1割、何をしたらいいのか分からないと感じている人が7割だったという。足爪ケアをうたう商品といえば、においや角質除去商品を頭に浮かべる人も多いだろうが、足爪専用の補修液は国内には今までなかったのだという。

ニーズがあるのに、応える商品がない。そんなところに、商機を見出したのだ。

シミックとは

シミックとは、国内外の医薬品メーカーをクライアントとする協力企業。メーカーが、薬を開発し、行政から承認を得て、販売するまでのプロセスの中で、薬の有効性と安全性を確認する臨床試験を引き受けるCRO事業からスタートした。

臨床試験は元々メーカーが自前でやっていたが、莫大な費用と期間がかかる新薬開発の効率化、迅速化を図るため、アウトソースしていく流れが欧米を中心に進んだ。日本では、同社が最初のCROとして事業を開始した。

その後、ざまざまなメーカーの薬の製造を受託するCDMO事業、医薬品会社の営業を支援するCSO事業、コールセンターやウェブサイトで薬の製品情報の啓発活動を担うヘルスケア事業が始まった。そして、最近はじまったのが、今回の一般消費者向けビジネスなどを含む、IPM事業なのだ。