人々が気づくのはいつになるか

アップルは、MacとiPadを明確に分けている。

Macはアプリ開発者のための道具であり、同じWWDC 2017の基調講演では処理性能、グラフィックス性能を必要とするクリエイティブ・プロ向けの製品であるというキャラクターを色濃くしている。

他方、iPadについては、一般の人々のための、メインとなるコンピュータ、という位置づけだ。ただ、パソコンとタブレットを比べれば、どうしてもパソコンがより上位で主となる印象を、我々は持っている。

iOS 11が配信される秋には、iPad Proはより快適なコンピュータとしての地位を獲得することになる。しかしそのことを人々がいかに認知し、iPad Proを取り入れるようになるのか、まだまだ不確定な要素も大きい。

一般のコンピュータとしてのポテンシャルの高さはもちろんだが、今後「iPadならでは」「iPadだからこそ」と人々が選びたくなる魅力や用途を作り出していくことが重要であり、ビジネス、ゲーム、クリエイティブ、教育、アートなどの複数のカテゴリに、キラーアプリを増やしていく必要があるだろう。