Macを上回る体験、まずはディスプレイだ。iPad Proには、これまでも、TureTone、高色域、高コントラスト、といった様々な新しいディスプレイの技術た採用されてきた。今回のシリーズでは、ProMotionと言われる、最大120Hzの可変リフレッシュレートを実現する技術が盛りこまれた。

最大120Hzの可変リフレッシュレートを実現する技術を導入

表示するコンテンツや動作に応じてリフレッシュレートを切り替え、速い動きに対してはより滑らかでくっきりとした表示を実現し、動きの少ないコンテンツはレートを下げて省電力化する仕組みだ。

これによって、ウェブブラウザでのページのスクロールですら、今までのディスプレイに戻れないほど気持ちが良いものに変わり、Apple Pencilによる描画の反応速度も、ペン自体が同じ製品であるにもかかわらず、向上させることができた。

また、iOS 11ではiPad向けに、MacのDockやSpacesを取り入れ、より簡単に良く使うアプリを起動することができ、また画面分割のアプリの組み合わせごと作業を残して、アプリを切り替えられるようになった。

MacのDockやSpacesを取り入れ、より簡単に良く使うアプリを起動することが可能に

ここでも、Macを上回る体験が用意されている。Macでも画面分割をしたデスクトップごと画面を切り替えることができるが、iOS 11を導入したiPadでは、2つのアプリで画面分割している状態で、さらにもう1つのアプリをフロート表示することができるようになったのだ。

例えばメッセージやちょっとしたウェブ閲覧をしたい際にも、画面を切り替えることなくアプリを表示でき、Macよりも複数アプリを駆使した作業がスムーズになった。 また前述の「ファイル」アプリでは、異なるクラウドをまたいで検索を行うことができる点が優れている。

このように、iOS 11によってiPad Proでの体験は、部分的にMacを上回るようになった。今回のiPad Proには6コアを搭載するA10X Fusionプロセッサが採用され、また512GBのストレージを選択することもできるようになった。

今までのように、高いパフォーマンスを長く保ちながら利用できるキャラクターを保ちつつ、MacやWindowsよりも快適な作業環境を提供するコンピュータとなるべく、iPad Proは準備万端となった。