滝沢秀明が角笛を吹き鳴らすと、こどもの霊が集まって大人を襲う……異色の衝撃ホラー『こどもつかい』が6月17日に公開される。『呪怨』で日本中を恐怖に陥れた清水崇監督がメガホンをとった同作は、予告編ですでに「怖すぎる」と話題を呼んだ。滝沢演じる謎の男「こどもつかい」のビジュアルも相まって、注目を浴びている。

こどもつかいと対峙する新聞記者・駿也を演じる有岡大貴(Hey! Say! JUMP)は滝沢の後輩でもあり、先輩後輩対決も見どころのひとつに。今回は、滝沢と有岡に同作の撮影の裏側や、互いの印象について語り合ってもらった。

■プロフィール
・滝沢秀明
1982年3月29日生まれ、東京都出身。2002年「タッキー&翼」としてアルバム「Hatachi」でCDデビュー。以降、TV・CM・舞台・音楽活動なとその活躍は多岐にわたる。近年の主なドラマとして『HAMU-公安警察の男-』(14)、『せいせいするほど、愛してる』(16)などに出演。舞台でも数々の主演を務め、2006年の『滝沢演舞城』で新橋演舞場の史上最年少座長に。2010年からはタイトルを『滝沢歌舞伎』とし、自ら演出も手がける。

・有岡大貴
1991年4月15日生まれ、千葉県出身。2007年9月にHey! Say! JUMP が結成され、11月に「Ultra Music Power」でメジャーデビュー。数々のTVや舞台で活躍する。2014年からは日本テレビ系情報番組『ヒルナンデス!』で火曜日のレギュラーを務めるなど、活躍の幅を広げる。2017年は、ドラマ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』『孤食ロボット』と出演ドラマ2作の放送を控える。

撮影ではほとんどしゃべらず

――まずは『こどもつかい』の話があったときの印象をおきかせください。

滝沢:「謎のマントのこどもつかい」についてのプロットが届きまして、「これはなんだろう?」というところから始まりました。結構ひどい男だなと思ったのですが、僕もここまで振り切った役は今までなかったので、面白そうだなと。また、清水監督が料理するということもあって、「ぜひやりたいです」というお話をしました。

プロットから台本まで1年ぐらいの間に、スタッフの方経由で、何度かやりとりもしました。「こういったシーンはどうですか」と提案もしましたね。「こどもつかい」は、ただ悪い男じゃなく、コミカルな面も表したいという話だったので、だったらもう少しキャッチーなキャラクターにしたらどうですか、要所要所に決め台詞を入れたらどうですか、といったことをお話しました。

有岡:僕は小学生の時に初めて『呪怨』を観て、トラウマレベルに恐怖を植え付けられたので、清水崇監督の名前を見て、「えっ」とびっくりしました。トラウマを刺激された分、一気にワクワク感が出て、面白いものを作れそうだと嬉しかったです。

役柄も今までになく、初めてスーツを身にまとう社会人記者ということで、新境地でした。清水監督には実際お会いして話したので、トラウマに打ち勝つこともできました。

――作中で一緒のシーンがあまりなかったとは思うのですが、現場で先輩後輩として、裏で話していたりしたんですか?

滝沢:現場ではほとんどしゃべってないです。(有岡が)しゃべってくれなくて(笑)。

有岡:いやいや……はい(苦笑)。

滝沢:大事なシーンしか、絡みがなかったからね。

有岡:はい。

滝沢&有岡:(顔を見合わせて笑う)

滝沢:現場ではなかなか、お互いを知ることができなかったんですが、終わってからの取材で「こういうこと言うんだ」と思ったり、今、知っていっている感じですね(笑)。

有岡:滝沢くんがすごく大変そうだったんですよ。特殊メイクも衣装もすごくて、靴ですら脱いだり履いたり大変そうだったので、「邪魔できないな」と思って、あまり話しかけることができませんでした。はい。

――それでは、完成したものをご覧になって、お互いの役に対する印象はいかがでしたか?

滝沢:(有岡は)似合っていましたよね。最初、台本を読んだ時はもうちょっと大人なイメージのキャラクターなのかなと思っていたんですが、有岡に決まって、実際に演じている姿を見て、「ああ、この役はやっぱり有岡だな」と感じました。すごく大人の俳優だったら、また違うのかなと。頼りない男が頼れる男に成長していくという姿が、有岡にぴったりでした。それを表現できる年齢になったんだろうし、Jr.の頃から知っているので、すごく不思議な感覚でしたけどね。

有岡:僕は、「こどもつかい」という役の、ふとしたときに出る子供みたいに無邪気な笑顔が、滝沢君がたまに見せる笑顔そのものだったと思いました。それが、逆に怖いんです(笑)。ラストまで観ると切なさもあって、キャラクターとしてすごくしっかりと仕上がっているなと感じました。

――今、ジャニーズJr.時代のお話が出ましたが、その頃はお二人に交流はあったんですか?

有岡:もう、あんまり……大きすぎて、とても話しかけるような存在じゃなかったです。でも滝沢くんに、けん玉を教えてもらいました。稽古中に。

滝沢:けん玉?

有岡:多分、覚えてないですよね。

滝沢:覚えてない(笑)。