大戸屋がグランドメニューの改定を行った。東京・丸の内には「オープンキッチン」と「デジタル化」を特色とする旗艦店をオープン。いろいろあった大戸屋だが、ライバルひしめく定食屋業界で、心機一転スタートを切ろうとする思いが感じられる。

大戸屋の新たな旗艦店としてオープンした「新丸の内センタービル店」

店内調理が特徴の定食屋

「かあさんおなかすいたよう」というフレーズの書かれた看板が掲げられている定食屋といえば、大戸屋ごはん処だ。ランチ時間でなくともいつでも食べられる「大戸屋ランチ」をはじめ、肉、魚、野菜をバランスよくラインナップする。

大戸屋の特徴は、常に店内で調理し、出来立てのアツアツで食事を提供していることだ。ちゃんとした食器を用いた提供スタイルからは“おもてなし”の心が感じられるし、とんかつなどの揚げ物の下に金網を敷くなど、意外に丁寧なスタイルを大切にしているごはん処である。

今回、グランドメニューの改定を行った背景には、社長の言葉を借りると「ちゃんと伝えたい」との思いがあるとのこと。メニュー改定のプレス発表会は、新しく登場する新メニューが次々に並ぶ“試食会”というよりも、大戸屋が「ちゃんと」という言葉に込めたメッセージを説明する場という感じだった。

「ちゃんと」に込められた思いとは

「ちゃんと」に込められているのは、「大戸屋はちゃんと仕事をしています」という思いだ。大戸屋では素材にこだわり、店内調理にこだわっているのみならず、作り置きをせず、出来立ての料理を提供することを重視する。

客には「ちゃんと」食事をしてほしいとの考えがある。1日の標準量の半分を賄う量の野菜を使ったり、食欲を引き出すような盛り付けに心を配ったりするのも、こういった思いからだ。グランドメニューのリニューアルにあたっては、従来のメニューを進化させ、野菜を増やし、栄養バランスに気をつけたという。

プレス発表会で試食できたのは「鶏むね肉とたっぷり野菜の香辛だれ定食」だ。鶏むね肉は脂身の少ない部位で、健康を気にする人にはぴったりの素材である。

鶏むね肉とたっぷり野菜の香辛だれ定食は税込み898円だ。当然ながら、写真の料理にごはん、味噌汁、漬物がつく

さっくりと揚げられ、半分に切り分けられたむね肉は、サラダ感あふれるたっぷり野菜の食感と相まって、満足感が体を満たしてくれる。野菜の存在感が印象的で、むしろ鶏肉がサラダの付け合わせになっているのではと思わせるほどだった。