現代人は朝から晩まで一日中スマホやパソコン、テレビ、電子化された情報を見続けて目を酷使しすぎだ。そんな生活を続けていたら、目の不調を訴える人が急増してもおかしくないだろう。

私たちの目は毛様体筋という小さな筋肉によってピント調節をしている。スマホいじりで常に画面を見続けると毛様体筋は縮まり、遠くを見たときもゆるまなくなる。その結果、目の焦点の調節機能がうまくいかなくなり、目元の筋肉は常に縮こまって血流もずっと停滞しっぱなしとなる。

このような状況では眼精疲労ドライアイなど目の不調はひどくなるばかり。さらに自律神経の交感神経スイッチが入りっぱなしとなり、肩こりや頭痛、だるさなど全身の不調へとつながりかねない。

現代人の多くは目が疲れている

全身の不調という点でいえば、目の酷使は同時に肝臓にも負担をかけている。目は唯一、血管を肉眼で確認できるところで、肝臓の働きが弱ると血流が悪くなる。目に十分な栄養がいきわたらなくなり、眼精疲労や視力低下、ドライアイ、緑内障などの原因になるという。

では、どのように対処したらよいのだろうか。本稿では、美容ジャーナリストの奈部川貴子氏が推奨する肝臓の働きをサポートする方法を紹介しよう。

食べながら肝臓を癒やす方法

食品添加物や投薬、過度のアルコールは肝臓の解毒機能を疲れさせ、目の血流を悪くするので要注意。自然療法で肝臓を癒やすとされる食材は酸味類(お酢や梅干し、ゆず、レモンなど)だ。レモンはビタミンCが豊富で、肝臓の解毒機能を助けることでも有名。目によい食材といえばブルーベリーが有名だが、まずは肝臓によい食材を取り入れよう。

目と肝臓を一度にケアする顔のツボ押し

もっと目の不調にダイレクトにアプローチするため、奈部川氏はフェイスマップ(顔の反射区療法)の目と肝臓のWケアを推奨している。足裏に内臓の反射区があることはよく知られているが、実は顔にも内臓の反射区があるという。

神経がたくさん集まった顔は、内面を映す鏡のようなもの。例えば、口の横が切れると「胃腸が弱っているかも? 」といわれているのは、口の横が胃経という胃の経絡の通り道であり、消化器の反射区だからである。