プライベートカンパニーが注目を浴びる背景とは

給与が増えればその分自由に使えるお金が増えると思いがちですが、それに比例して増加する税負担を考えると、あながちそうとは言い切れません。それなら、給与を上げることを考えるより、プライベートカンパニーのような仕組みで収入源を複数持った方が、手っ取り早く手元のお金を増やすことができるというのがプライベートカンパニーの意義といえます。

つまり、プライベートカンパニーとは、何も特別な会社ではなく、自分で事業を持つことで収入を増やしたりコントロールしたりするための手段の一つということになります。既に事業を持っている人だけでなく、特に会社以外の収入を模索するサラリーマンなどを中心に注目されていますが、その背景にはどのような事情があるのでしょうか。

サラリーマンを取り巻く状況に着眼してみると、給与が必ずしも右肩上がりにアップするとは望めないことに加え、税金や社会保険料など「非消費支出」が増加していることが挙げられます。さらに、配偶者控除等の控除や児童手当の仕組みが私たちにとって不利な条件に変化し、相続税や消費税の増税が続く現状となっています。

また、公的年金への不安もある中、高齢者の医療費負担は増大しています。仮に給与が増えたところで、こうした様々な負担が重くなれば手取りは増えず、生活が豊かになっていくとは考えにくいでしょう。その結果、会社からの給与だけでなく、自らお金を生み出すための事業を持とうという考えが広まりつつあるのです。それが、昨今プライベートカンパニーが話題を集める要因の一つと言えるでしょう。