説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『写真検索で"使える"キーワードは?』という質問に答えます。

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iOS 10の『写真』アプリには、一種の人工知能が活用されています。カメラロール上の写真を分析してAppleが持つクラウド上のデータベースに問い合わせ、被写体のカテゴリごとに管理します。山や海、植物や動物、食べ物や飲み物……被写体の特長をうまくとらえ、ある程度の精度で分類しタグ付けしてくれるので、撮影日時や場所の記憶があいまいな場合でも目的の写真を探し出せます。

写真検索で"使える"キーワードとのご質問ですが、思いつきの単語でかまいません。食べ物でいえば「パスタ」や「サンドイッチ」、「肉」や「魚」など、かなりのカテゴリがカバーされています。「サバ(鯖)」や「スズメ」など、予想を超えた細かい情報がタグ付けされていることもありますから、まずは試してみましょう。認識精度はパーフェクトではありませんが、なかなかのレベルです。

ただし、グローバルモデルとして展開されるiPhoneだからか、やや"横文字"を好む傾向があるようです。筆者のカメラロールで確認したかぎりでは、「かき氷」は×で「フローズンデザート」は○、「煮物」や「汁物」は×で「シチュー」と「スープ」は○、などと外来語でなければヒットしないこともありました。

そのような表記の揺らぎを気にせず検索したいという場合には、人工知能によるカテゴライズではなく、「日付」または「行政区分」に頼ることがお勧めです。日付は年と月を指定できますが、「2017 5(2017年5月)」のように漢字を省略できるので入力はかんたんです。

行政区分は「横浜市△区○○町」などと細かく指定できるうえ、「川崎 2016」(2016年に川崎市で撮影された写真)のように、日付と行政区分を混交することも可能です。撮影した日時と場所のざっくりとした情報さえ記憶にあれば、日付と行政区分をうまく組み合わせて検索することがベストかもしれません。

ヒネリはありませんが、日付と行政区分の組み合わせが写真検索の王道です