説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「AirPods」は他のスマホやPCでも使えますか?』という質問に答えます。

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はい、AirPodsはiPhone以外のスマートフォンやパソコンでも利用できます。基本的にはBluetooth/A2DPに対応したワイヤレスイヤホンですから、Bluetooth/A2DP対応をうたう機器であれば、ペアリング手続きのうえ音楽を楽しむことができます。

ただし、すべての機能を利用できるわけではありません。AirPodsには「W1」というAppleが開発したワイヤレスチップが搭載されており、Bluetooth/A2DPの規格には収まらない通信も行われるからです。iPhone(iOS 10.2以降)には、その通信をサポートするためのソフトウェアが収録されているため、フル機能にアクセスできるというわけです。

たとえば、iPhoneではAirPodsを近づけるだけで初期設定できますが(自動ペアリング)、他の機器では充電ケース背面にある設定ボタンを長押しして手動ペアリングしなければなりません。耳に装着すると電源オンになり再生開始、外すと再生停止という機能も、iOS/WatchOSでのみサポートされます。

AirPodsを紛失したときに探す機能も、iPhoneだけのものです(iOS 10.3以降が必要)。ケースの外にある状態で『iPhoneを探す』アプリを使えば、AirPodsが通信範囲にあるときには地図上で位置を特定したり、音を鳴らしたりして発見に役立てることができます。

つまり、iPhone/Apple Watch以外でもAirPodsを利用できるものの、他社製完全ワイヤレスBluetoothイヤホンとの機能差は小さくなります。同じApple IDでサインインしたデバイスではペアリング処理が不要(iCloudで同期される)といった特長を考慮しても、iPhoneなどApple製品で本領を発揮するイヤホンといえるでしょう。

AirPodsは"ふつうのBluetoothイヤホン"として機能するため、iPhone以外のスマートフォン/パソコンでも使えますが、そのフル機能を利用できるわけではありません