ASRockといえば、"変態マザー"(褒め言葉)の元祖ともいえるメーカーであるが、市場での存在感が増すにつれ、手堅い製品が増えてきたというのが昨今の印象。しかし、2017年のCOMPUTEXでは、久しぶりにASRockらしい変なマザーボードを見ることができた。それが、ビットコインのマイニング用という「H110 Pro BTC+」である。

「H110 Pro BTC+」のデモ機。上にグラフィックスカードがズラリと……

仮想通貨ビットコインは、ブロックチェーンと呼ばれる仕組みによってシステムが成立しており、これを維持するためには膨大なCPUパワーが必要となる。そのため、計算リソースを提供してくれた人には、報酬としてビットコインを提供するようになっているのだが、これがマイニングと呼ばれる行為だ。

効率的なマイニングにはGPUが有効だ。そこで、このH110 Pro BTC+では、最大13枚までグラフィックスカードの設置が可能となっている。デモ機では、Radeon RX 470を利用。現状、ドライバーの制約があるため、8枚までしか利用することができないが、AMDがこの問題をフィックスすれば、フルに13枚が使えるようになるそうだ。

ぱっと見、普通のマザーボードのようだが、拡張スロットを見ると……

異常な数のPCI Express x1スロットが並ぶ。隙間はほとんど無い

デバイスマネージャの画面。8枚のRX 470がちゃんと認識されている

ちなみにグラフィックスカードを8枚も使っているため、電力はかなり必要となるようで、デモ機では1200W×2台と1000W×1台の合計3台の電源が使われていた。マイニングで得られる金額と、使用する電気代……。収支が合うのか。そんな細かいことを気にしてはいけない。製品は6月末に発売予定とのこと。

デモ機は実際にマイニング中。収支はどうなのか……