2017年7月6日~9日の4日間、フランス・パリのノール・ヴィルパント展示会場にて開催される「Japan Expo(ジャパンエキスポ) 2017」の発表会が24日、東京・国立新美術館で行われた。

左から、ピカチュウ、トマ・シルデ氏、丸山正雄氏、UMI☆KUUN

「Japan Expo」は、漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ファッション、映画などのポップカルチャーのほか、文化芸能や着物、日本食などの料理、文学、伝統文化など、幅広いジャンルの日本文化を発信するヨーロッパ最大の日本カルチャー発信イベント。18回目を迎える今年の目玉企画は、日本の商業アニメ100周年を祝う「Anime100(アニメ・サン)」。映画『この世界の片隅に』を手がけたアニメーションプロデューサー・丸山正雄氏を名誉顧問に迎え、過去100年の日本アニメの中から100作品を取り上げて紹介する大規模展示や、アニメに関する豪華ゲストの来場、特別イベントなどが行われる。昨年は23万人以上を動員し、今年は24万人の来場を予想しているという。

発表会には、「Japan Expo」創立者・副代表のトマ・シルデ氏、経済産業省商務情報政策局文化情報関連産業課長の山田仁氏、丸山正雄氏が登壇。司会進行を、シンガーソングライター・You TuberのUMI☆KUUNが担当した。

トマ氏は、「フランスでは70年代後半、フランスで初めて放送された日本アニメ『Goldorak(邦題:UFO ロボ グレンダイザー)』が一大センセーションを巻き起こし、視聴率が100%を達成したこともある。その後、80年代には全てのテレビ局で日本アニメの放送を開始した」とフランスでの日本アニメの影響力の大きさをアピール。大規模展示で扱われる100作品のうち、80作品は『Japan Expo』とアニメのスペシャリストたちにより1917~1999年のヒット作などが選ばれ、残りの20作品は一般投票によって決定されることも明らかにされた。

一歩、丸山氏は「Anime100」名誉顧問就任に選ばれた理由について「50年近くアニメをやっている人間は数少ないので年功序列かな」と照れつつ、「海外に日本のアニメが広がっていくことをうれしく思います。日本とフランスとの新たな展開を見守っていきたい」とコメントした。

「Anime100」にはゲストとして、羽原信義氏(『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』の監督など)や和田卓也氏(『あしたのジョー2』の監督など)、須田正巳氏(『北斗の拳』のキャラクターデザイン・作画監督など)、友永和秀氏(『ルパン三世 Part IV』監督など)といった、豪華アニメーター陣も参加予定。また、『ちびねこトムの大冒険』『桃太郎 海の神兵』など、フランス未公開アニメが約10本放映されるほか、実写映画『鋼の錬金術師』(12月1日公開)の新予告編の公開や、劇場版アニメ『ポケットモンスター キミにきめた!』(7月15日公開)の先行試写会も行われる。この試写会には、湯山邦彦監督と、主人公・サトシ役の松本梨香、ピカチュウが来場し、トークイベントが開催されるという。

そのほか、J-MUSICアーティストとして、「ブレイク☆スルー」「MAGIC OF LiFE」「MONOEYES」「THE HOOPERS」「わーすた」「NIJICON(虹のコンキスタドール )」「UMI☆KUUN」「notall」「EPIC STARS」「虎の子ラミー」「杏仁ショーケストラ」「カミツキ」「suga/es」「kukatachii」が参加予定となっている。