日本の文房具は世界的に見ても非常に品質が高く、よくできているように感じます。

なかなか壊れることはありませんので、一度購入して使い始めると長い間使うことができますよね。読者のみなさんの自宅やオフィスにも昔からずっと使っている文房具があるのでは?

実は文房具の世界も日進月歩で新しい製品が毎年のように出てきています。今回はみなさんがふだんお使いの文房具について、あえて一度立ち止まって、見直していただきたいというご提案です。最新の文房具に買い換えて、一気に快適な生活を目指して見ません か?

余計な力を入れずに最大32枚綴じられる「サクリフラット」

毎日のように仕事で使うホッチキス。最近のホッチキスはコンパクトでもしっかり使えるモデルがよく売れています。中でもオススメはマックスの「サクリフラット」。初めてサクリフラットでホッチキスを綴じた人は大抵その感触の軽さに驚きます。

独自の軽とじ機構で綴じる力は従来品の50%と半分。2~3枚でも軽やかに、そして何と最大32枚もの紙を通常の10号針で綴じることが可能です。

軽快に書類を綴じていると、肩透かしを食らったような感覚で手元が「カスン……」、忙しいときに限ってやってくるホッチキスの針切れって厄介ですよね。自分のデスクであればすぐに針の補充ができますが、倉庫や会議室や販売の現場などデスクから離れたところで針切れに出くわすと絶望的な気持ちになります。

でも、サクリフラットなら予備の針を何と100本も装着できるポケット(ストッカ)が付いていますので、いざというときにはこの予備の針を本体に装填すればOK。

私はデスクに戻ったら予備ポケットに針を補充するようにしていますのでサクリフラットを使うようになってからは針切れに困ったことはありません。何度もピンチを救ってもらいました。コンパクトですが本体には100本の針が装填可能ですのでフル装備ではこのコンパクトなボディに200本の針が用意できることになります。

こんなに軽くなった!? 驚きのパンチ「アリシス」

家でも会社でも使っている「アリシス」は、2穴パンチの完全体と言っても過言ではないほど完成度の高いパンチです。

一見普通のパンチに見えますが、アリシスには二重テコの新機構「アシストリンクシステム」が搭載されています。とても軽い手応えで押す力が勝手に倍増するような感覚を味わうことができます。この新機構、実は120年ぶりの構造革新だそう。立ち上がって体重を乗せて穴空けをしている女性の方を時々見かけますが、女性だけでなく子供や年配の方など力に自信がない方には是非お使いいただきたいです。

脇役のゲージもメモリに紙の縦と横を表すイラストが入っているので、自分が空けたい紙のサイズ・向きとゲージの位置がすぐにわかります。また、ゲージを引き出すとメモリごとにカチッカチッと手応えがありますので位置も合わせやすくなっています。そしてこのゲージは使わないときは台座にフラットになるように収納ができますので邪魔になりません。

パンチを開けたあとのゴミを捨てるときってちょっと緊張しませんか? オフィスでばらまいてしまったらそれはもう大惨事。目も当てられません。そんなパンチのゴミ捨てもアリシスはしっかりサポートしてくれます。裏のフタは柔らかい素材で全部が取れてしまうタイプではなく、一部分だけがパカっと鳥のくちばしのように開きます。

とてもスムーズにゴミ捨てができ、捨てた後もフタを閉めるだけ。もう失敗して足元に見事な桜吹雪をおひろめすることはないでしょう。

刃を折らなくても長く快適に使えるカッターナイフ「オランテ」

お持ちのカッターナイフを見てください。さびていたり、ノリがべっとりとついていたり汚くなっていませんか?

そもそもカッターナイフは刃を折ることができるタイプが主流。刃を折ると切れ味が復活しますが、実際のところは「刃に触れるのが怖い」「折ったあとどうすれば良いかわからない」などの理由で刃を折らずに使い続ける人が多いようです。

ユーザーの声にしっかりと向き合い、「折らなくても切れ味が長持ちする刃」を開発し、交換の際は一切刃には触れなくてよい仕組みを提案した「オランテ」。女性を中心に人気が広がっています。私も実際に使ってみてびっくり。安心・安全に徹底的にこだわったとても使いやすいカッターナイフに仕上がっていました。

プラスが実施したユーザー調査によると「カッターは刃を折って使うもの」という常識が実はユーザーの負担になっているということがわかりました。「カッターは刃を折って使うもの」という前提を疑って検討を重ねた結果、「折らずに、長く快適に使える刃が求められている」という結論が導かれたそうです。

カッターナイフは荷物の開梱や解体に使うことが多いですよね。オランテの刃は凸凹の表面加工と全面フッ素コートによりベタつきに強い刃に仕上がっています。

またさびにも強いステンレス製で長期間の使用もOK。一般的なカッター刃と比べて圧倒的にさびにくくなっています。更に注目すべきはその刃の分厚さ。オランテは折ることを前提としたカッターナイフではないため、刃そのものを薄く作る必要がありません。硬いものでも安定して安心して切ることができる厚刃仕様でコンパクトなボディながら大型のカッターと同じくらいの分厚さになっています。

刃先も欠けにくいので、快適な切り心地が長く続きます。オランテは替え刃がホルダーに入った新方式を採用。刃に一切触れることなく交換・廃棄が可能です(※廃棄方法については各自治体の指示に従ってください)。

いかがでしょうか? ふだん何げなく使い続けている文房具も、使いやすい最新のものに見直すことで日常生活が一気に快適になります。是非一度お手元の文房具をチェックして見てください。

【今回紹介したメーカー】
マックス「サクリフラット32枚 HD-10FL3」
カール事務器「アリシス」
PLUS「オランテ」


たかたく
文房具の魅力を発信するウェブマガジン「毎日、文房具。」代表 兼 編集長/文房具・手帳アドバイザー。仕事では最先端のITを扱っていながら意外にもアナログ大好きで文房具・手帳が好き。日本の文房具の素晴らしさを日本中、世界中に伝えることをライフワークとしている。文房具アドバイザー・手帳アドバイザーを名乗り(自称)ぴったりな文房具や手帳を提案することができる。雑誌・新聞等の文房具特集への掲載多数。手帳はジブン手帳miniを愛用。