今年10月に開催予定の「第45回東京モーターショー2017」。主催の日本自動車工業会(JAMA)で会長を務める日産自動車の西川廣人社長は、自動車業界の「先進性」を示す場としてモーターショーを盛り上げ、国内市場の活性化にもつなげたいと抱負を語った。アジアでは圧倒的な市場規模を持つ中国のモーターショーが存在感を高めているが、東京は差別化を図れるのか。

JAMAの定例会見に登壇したJAMA会長で日産社長の西川廣人氏

2020年の東京を見せる場に

東京モーターショーの会期は2017年10月27日から11月5日までの10日間。一般公開日は10月28日からとなる。テーマは「世界を、ここから動かそう。BEYOND THE MOTOR」だ。二輪を含む国内メーカー14社15ブランドは全てが参加し、海外からは13社19ブランドが出展するという。

主催者のJAMAが行うテーマ展示のタイトルは「TOKYO CONNECTED LAB 2017」。クルマの電動化と知能化が進む現在の状況を踏まえ、将来のモビリティ社会を示すような展示とするようだ。例えば自動運転やカーシェアリングなどを取り上げて、2020年の東京ではクルマがどのような存在となっているのかについて、360度のドーム型映像空間で見せるような展示を考えているという。

新車の数ではなく展示の質で勝負

モーターショーといえば、自動車メーカー各社が次世代のクルマの方向性を示すようなコンセプトカーを出展したり、新型車のワールドプレミアを行ったりする場というイメージがある。

例えば2017年4月の「上海モーターショー」では、フォルクスワーゲンが完全自動運転を想定した電気自動車(EV)のコンセプトカーを発表するなど、国内外のメーカーが数多くの新型車を公開していた。中国の自動車市場は世界最大で、近く3000万台を突破しそうな勢いで成長を続けているというから、各社が中国での展示に注力するのはもっともな話だ。

フォルクスワーゲンが上海モーターショーで発表したしたコンセプトカー「I.D. CROZZ」

どれだけ多くのメーカーが、どれだけ多くの新しい発表を行うかでモーターショーの盛り上がりを測るならば、おそらく東京は上海に勝てない。東京ならではの差別化ポイントをどこに置くのか。JAMAの西川会長は、「先進性を競う場」として東京の存在感を向上させたいと意気込みを語った。

先進性の面で「日本で評価されれば、世界で通用するという感じ」にしたいというのが西川会長の考えだ。そのうちモーターショーは、会期中のワールドプレミアの回数よりも、いかに先進性が見られるかに焦点が移ると同氏は予想する。

今年の東京モーターショーには、2年前の前回同様ではあるが、ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード、クライスラー(FCA)のいわゆる「デトロイトスリー」が参加を表明していない。この辺りからは日本市場の注目度が下がっているような感じを受ける。一方で、自動運転で独自の取り組みを進めるスウェーデンのボルボ・カーが復帰する点などは、先進性を重視する今回のモーターショーにはプラスになるかもしれない。

今年の東京モーターショーは、デトロイトスリーの参加意欲をも掻き立てるような先進的な内容となるのか。JAMAと参加企業の展示を楽しみにしたい。