説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「AirPlayミラーリング」って何に使うの?』という質問に答えます。

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AirPlayミラーリングとは、iPhoneの画面と音声をネットワーク経由でApple TVに転送するしくみです。転送はほぼリアルタイムに行われ、iPhoneの画面と音がApple TVに接続されたディスプレイに映し出されます。iPhoneの画面/音声を大画面でストリーミング再生するための機能、と言い換えてもいいでしょうか。対応するApple TVは第2世代以降、iPhoneと同じWi-Fiまたは有線LAN(Ethernet)に接続されている必要があります。

用途はさまざまですが、ポイントは「(Apple TVに接続された)大画面ディスプレイにワイヤレスでiPhoneの画面/音声を出力できる」ことにあります。KeynoteやPDFといった文書をiPhoneに表示すれば、そのまま大画面に映し出されるわけですから、パソコンにファイルを転送するなどの面倒がありません。データはiPhoneからWi-Fiで転送されるため、ケーブルの準備も不用です。HDMI端子を備えた映像機器であればApple TVに接続できるので、100インチを超えるようなプロジェクターの大画面も使用できます。

使いかたもかんたんです。画面下を上方向へフリックすると現れる「コントロールセンター」には、AirPlayミラーリングボタンが用意されており、これをタップすると同じネットワーク上にあるApple TVが表示されます。

なお、転送される画面/音声はデータ圧縮されるため、画質/音質という点ではオリジナルに比べやや劣ります。とはいえ、画面はBlu-rayなどに採用されている「H.264」、音声はiTunes Storeのフォーマットと同じ「AAC」が符合化プログラム(コーデック)として使われるため、ある程度のクオリティは保たれます。

AirPlayミラーリングは、iPhoneの画面をワイヤレスで大型ディスプレイに映したいとき役立ちます