品ぞろえ豊かなテレビ売り場を目指す

先述のとおり、船井電機とヤマダ電機の両社は、販売目標を国内シェアで本年度5%、2020年度には20%と掲げているが、これは国内マーケット全体を指す数字だ。つまり、ヤマダ電機の中での販売構成比はもっと上がる。恐らく5割、6割といったかなり大きな数字になるはずだ。

ただし、ヤマダ電機の一宮副会長は「ヤマダ電機が取り扱っている中で4社しかないテレビメーカーが5社になるのだから、既存メーカーのシェアは当然下がる。だが、2020年に向けて全体の販売台数そのものが伸びるため、既存メーカーの販売台数は減らず、むしろ増えると見ている」と強気だ。

この強気な目標を支えるのは、国内家電量販店で最大手となるヤマダ電機の販売力だ。同社は国内テレビ販売シェアの20%、家電量販店業界では30%の販売シェアを持つ。その全店舗にFUNAIブランドのテレビやレコーダーを熟知した「フナイマイスター」を配置して、FUNAIテレビの販売に注力するという。

フナイマイスターを全店舗に配置

また、今回の発表会は間に合わなかったが、夏には65V型2機種を発表する予定で、さらに2018年夏には有機ELテレビを発売するべく、現在開発中であることも明かされた。

ヤマダ電機 代表取締役会長 山田昇氏

今回の発表会では、ヤマダ電機の山田会長も登壇。

「国内テレビのメーカーが減ったため、売り場の品ぞろえが国内では4社しかなく、元気もない。一方でお客様の基本的なニーズは変わっていない。それは、いいものを安く欲しいということ。このニーズに応えるには、品ぞろえを増やすしかないが、日本の消費者の文化に合った製品が作れる日本のメーカーにこだわりたい。

船井電機とタッグを組んだことは、店頭の品ぞろえを増やすためで業界全体にとってメリットになる。ただ、独占販売でないと船井電機にとってメリットが少ない。ヤマダ電機と船井電機の創業者ならではの感覚で、私が市場を創造する」と熱く語った。

同時発売となるBDレコーダーは、3チューナーを搭載するHTシリーズの「FBR-HT2000」と「FBR-HT1000」、2チューナー搭載のHWシリーズ「FBR-HW1000」と「FBR-HW500」の4モデル。

FBR-HT2000はHDD容量が2TBで最長約2,180時間の録画に対応する。FBR-HT1000とFBR-HW1000はHDD容量が1TBで最長約1,084時間の録画に対応。FBR-HW500はHDD容量が500GBで最長約536時間の録画に対応する。いずれも有線LANを備え、FBR-HW500以外はWi-Fi機能(IEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LAN)を内蔵する。

BDレコーダー4モデルも同時発売する