【レポート】

AIにロボット「富士通フォーラム2017」の見所を徹底レポート

富士通は5月18日と19日、「Human Centric Innovation : Digital Co-creation」をテーマに、デジタル革新に向けた共創の取り組みや、IoT、AIをはじめとする最先端テクノロジーについての展示やセミナーを行う「富士通フォーラム2017」を開催。「AI」「セキュリティ」「製造」「金融」など14のコーナーに分けられ、計109ものデモが展示される。

今回、プレス向けに事前取材する機会を得たので、注目を集めた展示を紹介しよう。

生体認証とスマートフォンを利用したATM出金システム

金融のブースでは、FIDO認証と呼ばれる生体認証を活用したATMが展示されていた。スマートフォンで事前に出金金額を入力し、端末のカメラで利用者の目の虹彩で認証を実行。その後、スマートフォンをATMにかざし、暗証番号を入力すれば指定した金額が引き出されるというものだ。

生体認証による本人確認のセキュリティ強化と、ATMの操作時間を短縮するといった効果が期待できる。

暗証番号の入力画面はホログラムで宙に映し出される

瞬時に最適化問題を解く「デジタルアニーラ」

AIゾーンでは、富士通のAIプラットフォーム「Zinrai(ジンライ)」について、ディープラーニング基盤システムや、サーバを絶縁性のある液に浸して冷却して省電力化を図る「液浸」、最適化問題を高速で解く計算機アーキテクチャー「デジタルアニーラ」を使った演算デモなどが展示されていた。

デジタルアニーラのデモでは、複数の地点を1度だけ訪れてスタート地点に戻ってくるまでの最短距離経路を求める「巡回セールスマン問題」を例に、実演が行われていた。

Zinraiディープラーニングシステム

サーバが液浸に入っている様子

デジタルアニーラを使って最適解問題を計算

社員の振る舞いを分析して、内部不正を未然に防ぐ

セキュリティゾーンでは、安全にクラウドを活用するための無害化技術や、標的型攻撃による感染範囲を把握するソリューションなどを紹介していた。

その中で、ユーザーの行動を分析してセキュリティの脅威を可視化するシステムの展示デモを訪れた。

企業ごとに設定されたルールに基づき、業務上使用してはいけないソフトやUSBなどの外部デバイスの利用を検知した場合に、アラートが送られるというものだ。どのユーザーがどのような行為を行ったかまで把握できるという。

社員の不祥事や粉飾決算などの問題が取り沙汰されることの多い昨今において、企業の内部統制を正しく機能させるために、有用であるといえよう。

セキュリティの脅威を可視化した画面

小売店の陳列棚を自動でチェックしてくれる自立型店舗ロボット

小売・物流ゾーンで目を引いたのが、「MATEY」と名付けられた自立型店舗ロボットだ。

小売店において、開店前の商品陳列状況を把握し、陳列棚を確認しながら店内を自動で巡回。欠品などが発生した場合に、どの棚のどの商品を補充すべきかといった情報を店舗スタッフの持つタブレットへ発信してくれる。

自立型店舗ロボ「MATEY」

正確に商品が陳列されている状態

欠品が発生した状態

従来、人間の目で1つずつ確認していた作業を「MATEY」が行ってくれるため、店舗業務効率化への期待が寄せられる。

3Dセンサーで人の動きを正確に測定

スポーツのエリアでは新たなスポーツ観戦スタイルを提案するICTソリューションや効率的なトレーニングを支援する技術などを展示していた。日本体操協会との採点支援技術で用いられる3Dレーザーセンサーも、そのうちの1つ。体操の採点基準は細かく、体の角度が少しでもズレるだけで減点対象となり得る。それを肉眼で確認するのは難しく、誤審などのリスクも発生する。

3Dレーザーセンサーは体操のシビアな判定をCG化された360度映像でサポート。どのような技をどの程度の精度で実行できたか、判定することができる。

3Dレーザーセンサー

3Dモデル化された映像

顧客との共創を掲げ、さまざまなイノベーションに挑戦する富士通。AIやIoTをはじめ、デジタル技術が同時多発的に進化を遂げている中で、同社がどのような未来を描いていくのか。今後の動向にもぜひ注目したい。

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