【レポート】

『小さな巨人』で光る市川実日子の内助の功! オアシスのような『シン・ゴジラ』コンビ夫婦シーン

「敵は味方のふりをする」という意味深な台詞が物語るとおり、毎回敵・味方の構図が揺らぎ、予断を許さない展開を見せる、長谷川博己主演のTBS系日曜劇場『小さな巨人』(毎週日曜21:00~)。長谷川演じる主人公の刑事・香坂真一郎の妻・美沙を市川実日子が演じ、映画『シン・ゴジラ』コンビが再共演を果たしているが、夫婦シーンでは美沙の内助の功がキラリと光っている。

主人公・香坂真一郎の妻・美沙役の市川実日子

本作は警視庁と所轄の確執、警察内部の戦いを描く骨太なドラマだが、5月14日放映の第5話で「芝署編」が完結し、次週から新章に入る。

『半沢直樹』など硬派な男のドラマに定評があるTBS日曜劇場だが、今回は警察を舞台に、男たちがバッチバチに火花を散らす。香坂は、捜査一課長を目指すエリートコースを歩んでいたが、ある事件ではめられ、所轄に左遷させられる。

最初は、香坂と本庁捜査1課の若僧刑事・山田春彦(岡田将生)との対峙を軸にスタートしたが、その後、警察内のいろんな対立構造が見えてきて、敵味方がシャッフルされていった。第5話では、香坂たちが所轄刑事の意地をかけて、三笠署長(春風亭昇太)が隠蔽していた証拠品を見つけ出す。

常にピリピリした緊張感の中で捜査をする香坂だが、家で迎える妻・美沙はいつもフラットな状態だ。美沙はテキパキしたクレバーな妻というよりは、あくまでも張り詰めた香坂の緊張をほどくかのような柔軟剤的役割を務めている。

これは『半沢直樹』で上戸彩が演じた半沢花と同様で、心地良い緩さがたまらない。男たちが猛烈に熱いバトルを繰り広げるドラマだが、唯一香坂家のリビングだけはいつもオアシスのようだ。香坂のことを「真一郎くん」と呼ぶ点も愛らしい。

美沙が香坂に靴を渡したシーン

三田佳子演じる姑・真由美との仲も良好なようで、よくいっしょにご飯を食べたり、真由美から香坂家の料理の味付けを教わったりもしているらしい。第4話では、2人でデパートへ買い物に行き、香坂の靴を買ってきたと報告していた。

靴は高級ブランドのフェラガモだ。美沙は「職が変わってからすぐ傷むようになってたでしょ」と、足で稼ぐ所轄の苦労をきちんとわかっている。この時点で懲戒免職処分をくらうかもしれない状況だった香坂は、美沙に「警察官、辞めることになるかもしれない。本当にすまん」と平謝りする。

本来なら妻は大ショックを受け、夫を罵倒したくなるレベルの発言だが、美沙は動じずに「そう」と優しくうなずくだけだった。その後「別に謝ることないじゃない。今までいっぱい頑張ってきたこと知ってるし」と、そのまま靴を玄関に置きに行く。

この時の市川実日子の表情が絶妙な塩梅だった。妻として腹をくくり、夫にエールを送る心情がぐっと来る。今回も豊洲署に左遷された香坂について「いいですよね。所轄刑事って、いろんなところで働けて」と能天気に構えているところが美沙らしい。

三田佳子演じる香坂真一郎の母親・香坂真由美

香坂が毎回繰り広げる激アツなスピーチでは、よく『シン・ゴジラ』で長谷川が演じた内閣官房副長官・矢口蘭堂が引き合いに出されるが、市川も同作に出演していた。

彼女は環境省自然環境局野生生物課長補佐の尾頭ヒロミ役で、ゴジラの生態における重要な発言をしていたが、ここでもかなりキャラが立っていた。『小さな巨人』ではどうやら『シン・ゴジラ』以上の活躍で、長谷川に援護射撃をする役割となりそうだ。

さて、いよいよ次週からの舞台は、香坂が左遷された豊洲署に移される。新章では、ユースケ・サンタマリア、梅沢富美男、和田アキ子という最強メンバーが登場。「敵は味方のふりをする」というが、まさに伏魔殿化してきた警察組織でのラスボスは一体誰なのか? 今後も見逃せない!

第6話(5月21日放送)の場面写真

(C)TBS

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