【レポート】

歩けなくなって車いす!? 外反母趾の手術を決断した体験談

外反母趾はつらいよ……!

こんにちは、トイアンナです。読者の皆さんは「外反母趾(がいはんぼし)」という言葉を聞いたことはありますか? 足の親指の付け根がつま先へ向かって「く」の字に曲がる病気です。左足なら左右逆になった「く」の字になります(以下、左足も含めて「く」の字と表記)。

今回は、この外反母趾を治す手術の体験談をお届けします。

ほとんどの靴が入らない!

面白い足の形になるだけなら喜んでネタにするところですが、コイツのせいでほとんどの靴が入りません。合う・合わない以前に横幅が広がりすぎて「差し込めない」のです。運良く入った靴も親指が「く」の字になって出っ張ったところから痛んでいくので、平均的な靴の寿命は約2カ月。まさに「履きつぶす」感じになります。

なぜ人によって足の親指が「く」の字になってしまうのか。外反母趾を調べると「先のとがったヒールを履きすぎて」「バレエを習っていたから」と、あたかも自己責任でつま先を酷使した人がなる印象を受けるはずです。ところが、私が外反母趾になったのは12歳。ヒールも何も、履いたことがある靴はスニーカーと学校の上履きだけでした。

実は、原因のひとつに偏平足(へんぺいそく)がありました。偏平足とは土踏まずがほとんどない足のこと。土踏まずがないと、少し立ち仕事をしただけでもぐったりと疲れます。医師から言われて初めて知ったのですが、この偏平足は外反母趾を引き起こす原因のひとつらしく……。

どんどん不自由になっていく体

時は12歳のころへと遡(さかのぼ)ります。最初は「親指の付け根が痛いな」と思う程度だったのですが、しだいに痛みは強くなっていきました。ひどいときは裸足でもズキズキ痛むようになり、友達と出歩いても、少し歩いては休憩を繰り返すことに。当時付き合わせてしまった友人よ、ごめん。

そして悩ましかったのが、靴擦れです。10代後半ともなればオシャレを気にし始める年ごろですが、私は何を履いても靴擦れしてしまうので「履ける」「履けない」でしか靴を選ぶことができませんでした。

外反母趾でも履ける靴は、たいていトレンド感から程遠いもの。やっと入った靴の宣伝文句には「クッションがしっかり入ってシニアも安心」っておばあちゃんかいっ! 現在は外反母趾でも履けるオシャレなブランドも増え、さらにはオーダーメイドの可能性も知りました。しかし、当時は都心住まいでもなかったので試せるブランドも少なかった……。

イキった中学生が頑張って全身109ブランドで固めようにも、足元は普通のスニーカー。当時は「ミュール」「スキニージーンズにピンヒール」「ニーハイブーツ」と、外反母趾イジメかっ!? ってくらいに足元を酷使するシューズが流行りました。当時は、10代向けの雑誌を見つめては「私にはこういうオシャレをする資格がないんだ」と絶望しておりました。

そして16歳のころ、オシャレ以前に痛くて歩くのがつらくなります。医師からは「このまま手術をしなければ、松葉づえや車いすを一時期使用するかもしれない」と、とんでもない宣告が。これまでも辛酸を舐めさせられてきたこの足。速攻で手術を決断しました。

あっさりと終わった手術、靴が入る感動

手術の予約はあっけなく、1週間の入院が確定。手術の内容をざっくり書くと、人工的に足の付け根を骨折させて、ギプスで治すときに「く」の字を無くすというもの。詳しくは……けっこうグロいため自己責任でお調べください(Google画像検索は閲覧注意です! )。なお、私は悪化した左足だけ手術したのでこの入院期間ですが、両足同時にやるとさらに延びるそうです。

入院2日目に手術開始。足先だけの手術なので、どうあがいても局所麻酔です。ということは、手術音が聞こえてしまうということ……グロッキー! さすがに視界は遮断してもらいましたが、文字にしたらぶっ倒れる人が出るんじゃないかっていうバイブスでした。グロが苦手な方は、手術時に耳栓をご持参ください。私は「これは木を伐採してるCDが流れてるだけなんだ」と思い込んでやり過ごしました……。

手術後は単なる骨折と同じケアを受けます。談話室でおじいちゃんが「俺は80歳になるまでたばこも酒もやってるけど、世話になってるのは整形外科だけよ! 」と自慢するのをへえへえと聞きながら、本棚に並んでいる小説を消化するだけの1週間。今ならネット回線も充実しているでしょうし、退屈しないと思います。

退院後は1カ月でギプスが外れ、抜糸。目に見える傷跡は残りましたが、普通の靴を履けた喜びたるや、私がヘレン・ケラーならウォーターの代わりに「シューズ、シューズ」と叫んだことでしょう。

手術を受けようと思った方へ

最後に、夢を抱かせすぎるのもいけないので現実的な話を……。今でも先が細いパンプスは入りません。それでも「普通の靴」が履ける可能性ができたことは何よりうれしいです。詳細は存じませんが、当時の執刀をした整形外科医いわく「手術法が何パターンもある上に、後遺症や再発のリスクもきちんと知っておいてほしい」とのこと。

私のように最寄りの整形外科でサクッと手術を即断せず、きちんと医師と手術方針を話し合ってください。個人的には痛くない足を手に入れた身として、あの手術は無駄ではなかったと思います。これから手術をされる方も、良い執刀医に巡り合えますように。

※本コラムは個人の体験や取材に基づくものであり、医療的な効果などを示唆・保証するものではありません
※画像は本文と関係ありません


著者プロフィール: トイアンナ

外資系企業で約4年勤務。キャリアの一環としての消費者インタビューや、独自取材から500名以上のヒアリングを重ねる。アラサー男女の生き方を考えるブログ「トイアンナのぐだぐだ」は月間50万ページビューを記録。現在もWebを中心に複数媒体でコラムを連載中。
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