ダイハツ工業が軽乗用車「ミラ イース」をフルモデルチェンジして発売した。2011年に登場した初代ミラ イースは、低価格・低燃費を売り物とする“第3のエコカー”として注目を集めたが、今回の新型を見ると、軽自動車メーカーの勝負が新たなステージへと入ったような印象を受ける。
ダイハツの新たな軸とは
初代ミラ イースが登場した2011年は、原油価格が上昇し、社会的にも環境志向が高まっていた頃。自動車業界ではハイブリッド車(HV)が存在感を増す中、ダイハツが初代ミラ イースでチャレンジしたのは、HVと同等の燃費性能を、HVの半額で実現するという目標だった。そのハードルをクリアした初代は、第3のエコカーとして注目を集めたという。
その初代から進化した新型ミラ イースは、燃費が1リッターあたり35.2キロで、価格は84万2400円からの設定となっている。月間販売目標台数は9000台だ。
新型車の発表にあたりダイハツは、低価格・低燃費が依然としてミラ イースの使命だとしつつも、「プラスアルファの魅力」として安全性能を全面的にアピールしている。
発表会でダイハツの三井社長は、「安心・安全」をダイハツの「1つの軸にしていきたい」と明言。今回のミラ イースには、小さくて高性能なステレオカメラを用いる衝突回避支援システム「スマートアシストⅢ」(スマアシⅢ)を同車で始めて採用した。
ダイハツがミラ イースの安全性能を推すのには理由がある。