マクニカは、2017年5月10日から12日にかけて、東京ビッグサイトにて開催されている「Japan IT Week 春 2017」内の「第6回 IoT/M2M展」において、4月より取り扱いを開始したデリバリーサービスロボット「Relay」のデモや、センサ、マイコン、無線、セキュリティを組み合わせてモジュール化できるIoTセンサ端末「Mpression One IoT Module」と、パートナーのゲートウェイおよびクラウドサービスを組み合わせた各種デモなどを紹介している。

Relayは、米Saviokeが開発・販売する自律走行型のデリバリーサービスロボット。マクニカは4月20日に、同社との販売代理店契約を締結したばかりで、同社によると、まだ国内での導入実績はないとのこと。主にホテルでのルームサービスの配送などをターゲットに開発されたロボットで、可搬重量は6-7kg程度、コンテナの深さはそれなりにあり、ワインボトルや2Lのペットボトルでも余裕をもって入れることが可能だ。

客先ブランドに応じて外観のカスタマイズも可能なほか、用途に応じた操作UIを開発することも可能。走行マップは、最初に移動が予想される範囲をコントローラを使って走行し、搭載されているLiDARからの情報をもとに作成されるという。

マクニカが4月より取り扱いを開始したデリバリーサービスロボット「Relay」。頭頂部のフタが開くと、そこに荷物を収納することができる。底が深いので、ペットボトルのようなものを入れる場合は、アタッチメントで上げ底を行うことも可能

一方のMpression One IoTは、15種類のセンサ、3種類のマイコン、7種類の無線デバイスを、3種類のベースボードに接続することで、用途に応じたIoT端末を実現できるというIoTの実証実験などに向けたソリューション。ケースもIP66相当の防塵・防水性能を有しており、さまざまなシーンでの利用が可能となっている。今回、同社ブースでパートナーのゲートウェイならびにクラウドサービスを用いて行われているのは、以下の5つのプラットフォームとなっている。

  1. モーション検知:モーションセンサを搭載し、BLE で手軽にウェアラブル用IoTを実現
  2. 大気圧と環境光の色彩をリアルタイム計測、AWSを通じて可視化を実現
  3. VOC/CO2計測:メッシュ接続により、オフィスやビニールハウスのVOCやCO2を可視化
  4. 水位計測:河川の監視や液漏れ検出の為水位変化に伴う静電容量変化をリアルタイムに検出
  5. 振動計測:機器の振動・衝撃・湿度をサブギガ(920MHz帯)で長距離かつ小電力で送信可能

Mpression One IoTの実モジュール群と、説明用のパネル

マクニカブースのCSRmeshモジュールはどこにある?

このほか、同社は、クアルコムブースアットマークテクノブースサイレックス・テクノロジーのブースの記事でも取り上げたCSRmeshのデモに参加している。が、ブースにはさまざまなIoTに関するソリューションが所せましと並べられており、CSRmeshの人感センサは少なくとも会期1日目は少々見つけにくい場所に設置されていた。

しかも、この人感センサ。反応しても、クアルコムブースの照明モジュールが点灯する仕組みなので、そうした機器のレスポンスを頼りにすることもできない。そういった意味では、4社のブースをまたにかけたオリエンテーリングの難関といった捉え方もできるので、ぜひ、今回の4社の取り組みに興味を持った人は、各社のブースを回って、どこに各モジュールが配置されているのかを、その目で確かめてみてもらいたい。

マクニカブースに置かれているCSRmeshの人感センサ。右側の画像が実際に置かれていた場所。あまり参考にはならないと思われるが、探しに行く人は手がかりにしていただきたい(上の白い部分が、会場に設置されているテーブルの天板部分)。ちなみに、その難易度は、同社スタッフがどこにあるのかを探すことになったレベルである