説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「iPhoneは買ったときから電子辞書」ってホント?』という質問に答えます。

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「iPhoneは買ったときから電子辞書」は、ある意味正解です。AppleはiPhone(iOS)ユーザ向けに日本語辞書や和英/英和辞書、各国語の辞書を提供しており、必要に応じてダウンロードできます。語いの多さや解説の分量、図版の点数、発音例など機能面においては専用機に譲るものの、電子辞書としての機能を備えていることは確かです。

各辞書のダウンロードおよび使用するかどうかは、『設定』→「一般」→「辞書」画面で行います。ダウンロード済の辞書にはチェックマークが付いていますが、ほかに必要な辞書がある場合はタップするとAppleのサーバからダウンロードが始まります。日本語の解説文を含む辞書には、「日本語」と「日本語-英語」(英和/和英) 、「Apple用語辞典」があります。これらの辞書はiOS付属という扱いのため、追加料金は必要ありません。

それらの辞書は、いわばiOSの付属品という扱いではあるものの、語いの多さや内容の確かさという点ではかなり高水準です。日本語辞書は三省堂の「スーパー大辞林」のサブセット版(若干内容を絞り込んだもの)ですし、同じく三省堂が製作した和英/英和辞典「ウィズダム和英辞典」と「ウィズダム英和辞典」も同様です。やや簡易的ではあるものの、買ったときから電子辞書機能がある、というレベルに到達しているといえるでしょう。

なお、iOS 10には独立して起動できる"辞書アプリ"が存在しません。辞書を呼び出すには、『Safari』や『メモ』などのテキストを表示できるアプリを利用し、意味を調べたい単語を範囲指定したうえで、ポップアップメニューから「調べる」を選択します。なお、『設定』→「一般」→「Spotlight検索」の順に画面を開き、「"調べる"の候補」スイッチをオフにすると、Web上の情報が検索されなくなるぶん結果の表示が速くなります。

iOSにはいろいろな種類の電子辞書データが用意されています