【レポート】

「パンツ履かないとか普通です」イヤイヤ期突入で知っておきたい心構え4つ

子供は成長してくると、ある時期へと突入する。「ご飯食べるのイヤ! 」「寝るのイヤ!! 」「服着るのイヤ!!! 」という、いわゆる「イヤイヤ期」だ。ただでさえ忙しい時に意味も分からず「イヤイヤ」を連呼されてしまい、「キー! 」と血がのぼったことのあるパパ・ママは多いだろう。そんな感情の鬱積を少しでも軽減するために、できることはあるのだろうか。助産師や保育士、臨床心理士などの専門職により構成された母子支援チーム「Newborn Family サポート協会」のメンバーに話をうかがった。

「イヤイヤ」を連呼するわが子にオロオロ……ということも多いだろう

イヤイヤ期は、一般に2歳頃に起こるとされている。それまではいい子だったのに、なぜか「イヤだ! やりたくない! 」と反抗するようになり、「どうしたらいい? これならいいの? あれならどう?? 」と振り回されてしまった経験のある人も多いのではないだろうか。

このイヤイヤ期に、コレという絶対的な策はあるのかというと、「ない」というのが答えだ。しかし、いくつかのポイントを押さえておけば、乗り越えるための役に立つ。母子サポートのプロの方々のお話はこうだ。

ポイント1: 「イヤイヤ期は発達のひとつの過程」と心得る

親にとっては、はた迷惑にも思えてしまうイヤイヤ期。しかしこれは、「発達のひとつの過程で、正常です」と、協会の代表で助産師の城所眞紀子さんは言う。イヤイヤ期だけでなく、人見知りや赤ちゃん返りなど、一見ネガティブに思えるようなものも「情緒が正常に発達している証拠」なのだという。逆に、イヤイヤ期がない方が怖いくらいなのだそう。

ポイント2: 割り切る

イヤイヤ期が子供の成長で通るべき道ならば、それはもう納得するほかはないだろう。1児の母で保育士の白川さなえさんは、「『そういう時だからしょうがない』と割り切れると精神的に楽になると思います」と話す。

神奈川県の無認可保育所オーナーであり保育士の藤實智子さんは、「イヤイヤ期の時はみんな同じ。パンツ履かないとか普通です」と言う。言わば、それも元気な証拠。「パンツ履くのイヤ! 」などが始まったら、「育っている! きたー! 」と思うくらいでいいとのことだ。ちゃんと育てられている自分を褒めてあげよう。

「育っている! きたー! 」と思えるくらいの余裕をもってもいい

ポイント3: 人の介入

しかし、「きたー! 」と言ってみたものの、イライラが前面に立ってしまうこともあるかもしれない。特に、外出先でだだをこねられてしまうと周りの目も気になるだろう。昔の日本は地域みんなで子どもを育てていたが、それが薄れてしまった現代では、子育てをしにくくなっている。そんな中、親はひとりで一生懸命に答えを探そうとしてしまうため、孤独に悩みを抱えてしまうこともあるようだ。

そんな時に必要なのは、話をする相手だ。城所さんは「誰かと話したり、愚痴を言い合ったりすることも大事。『ちゃんと仲間はいる』ということを知ってもらいたい」と話す。場合によっては保育所に預けるなどして、パパ・ママの負担を減らしてみるという手もある。子どもも両親以外の大人と接することで、社会性を育めるなどの利点もある。真面目に考えすぎず、人の手を借りることも大事だ。

また、これは周囲の人にお願いしたいことだが、パパ・ママの子育てを否定せず、「がんばってるね」と声をかけてもらいたい。認められることで安心感が生まれ、子育ての難関を乗り越えられることもあるようだ。

ポイント4: 生きていく力を育てられればいい

「隣の芝は青く見える」ということわざは、時に、子育てにも当てはまる。周囲のきちんとした(ように見える)子どもを見て、「私がダメなんだ」と劣等感を感じてしまう場合もあるという。協会のメンバーで助産師の石田かおりさんは、「自己評価が低いパパ・ママがたくさんいます」と言う。つまりは多くの人が同じようなことを考えているわけで、自分の育て方はたいして他の人と変わりないのかもしれない。

「子育てにこれという答えはありません。きちんとひとりで生きていく力を育ててあげられればいいのです」と、城所さんは言う。イヤイヤ期は多くの場合、1年も続かない。ストレスを溜めすぎず、「きちんと育っていく過程」として、見守ってあげられるといいようだ。

※写真はイメージで本文とは関係ありません

プロフィール: Newborn Family サポート協会

専門職(助産師・看護師・臨床心理士・栄養士・歯科衛生士・整体師・保育士・ドゥーラ等)により構成された母子支援チーム。「Fami Liko」を通じて、会員制サポートのprimary care部門・有償ボランティア団体を併設したwelfare部門の二本柱で家族の状況に合わせた、より個別的なニーズに応ずる柔軟な体制を基盤にサポートを提供している。

筆者プロフィール: 木口 マリ

執筆、編集、翻訳も手がけるフォトグラファー。旅に出る度になぜかいろいろな国の友人が増え、街を歩けばお年寄りが寄ってくる体質を持つ。現在は旅・街・いきものを中心として活動。自身のがん治療体験を時にマジメに、時にユーモラスにつづったブログ「ハッピーな療養生活のススメ」も絶賛公開中。
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