東映が誇る人気2大シリーズ「仮面ライダー」と「スーパー戦隊」が夢のコラボを果たす「スーパーヒーロー大戦」シリーズの最新作『仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦』が3月25日より全国劇場にて上映されている。それに先駆けて3月15日に催された完成披露上映会では、現在好評放映中の『仮面ライダーエグゼイド』チームと『宇宙戦隊キュウレンジャー』チームが大集合。映画ゲストの『動物戦隊ジュウオウジャー』ジュウオウタイガー/アム役・立石晴香、ショッカー首領3世役のダイアモンド・ユカイ、そして本作のメガホンを取った金田治監督と共に舞台あいさつを行った。

上段左から、岩永徹也、甲斐翔真、小野塚勇人、松田るか、大久保桜子、榊原徹士、金田治監督、下段左から、松本享恭、瀬戸利樹、飯島寛騎、ダイアモンド・ユカイ、立石晴香、岐洲匠、岸洋佑、山崎大輝

今回の『超スーパーヒーロー大戦』では「仮面ライダー」「スーパー戦隊」歴代シリーズから選抜された「混成チーム」がゲームの世界で対抗戦を行い、次から次へとレベルアップを果たしていくという、まさに「大戦」と呼ぶにふさわしい一大バトルムービーに仕上がっているという。映画の中に登場するヒーローは、なんと総勢100名。最新ヒーローたちと、懐かしいヒーローたちが力を合わせて戦う姿には、大人から子どもまで熱き興奮を与えるに違いない。すべてのヒーローファンに贈る、超スーパーエンターテイメントがここに完成した。

完成披露上映会には、『仮面ライダーエグゼイド』『宇宙戦隊キュウレンジャー』の主要キャストと、映画ゲストのダイアモンド・ユカイ、立石晴香、そして金田治監督を含む15名が登壇し、スーパーヒーローが豪華共演を果たす本作の感想や見どころを熱く語った。

まずは『エグゼイド』チームから。仮面ライダーエグゼイド/宝生永夢を演じる飯島寛騎は「総勢100名を越える仮面ライダーやスーパー戦隊の先輩方と共演できたのはすごいこと。子どもから大人まで楽しめる作品になりました。僕が子どものころに好きだった仮面ライダーとも会えて、個人的に感動しました! どんなライダーかは、今は明かしませんけれど(笑)」と、自身が子どものころに憧れたヒーローと出会えた感想を興奮気味に語った。

キュウレンジャーとの共演についても「いつものエグゼイドのチームとはまったく違った雰囲気のキャラクターたちとの共演で、こちらもいい影響を受けました」としっかりした口調で話し、松田るかはじめ周囲から「いいコメントだった~」「立派になった!」と称えられて照れる一幕も見られた。

クールな天才外科医・仮面ライダーブレイブ/鏡飛彩を演じた瀬戸利樹は「個人的なところでは、映画で二役を演じました。役に微妙な変化をつけるのは難しかったのですが、金田監督と相談しながら作り上げていきました。どっちの飛彩が好みか、そういうところも注目してください!」と、今回の映画での難しい役どころをこなした自信をうかがわせた。

一匹狼タイプの闇医者・仮面ライダースナイプ/花家大我を演じている松本享恭は「お祭りみたいな映画です。今回は大我としては珍しい相手と手を組んで、一緒に戦っているんです。ね、パラド!」と笑顔で話し、テレビでスナイプやエグザイドの強敵として立ちふさがっているパラドと、まさかの共闘を行ったことを明かした。

看護師姿からゲームキャラクターに「コスチュームチェンジ」するポッピーピポパポ/仮野明日那役・松田るかは「ポッピーはナビゲーターという立ち位置のせいで、なぜか戦闘シーンに一人でいると『なんでいるんだ?』みたいになることが多かったんですけれど、映画ではやっと存在意義を見いだせたような気がします!」と、映画での活躍に期待を持たせていた。また、自身のカラフルなコスチュームをアピールしつつ「私は色味的にキュウレンジャー側なんじゃない?」と話して、会場の笑いを誘った。

テレビではすでにゲームオーバーを迎え、画面から消えた仮面ライダーレーザー/九条貴利矢だが、映画で華麗なる復活を遂げる。演じる小野塚勇人は「帰ってまいりました!」とあいさつし、観客を沸かせた。小野塚は続けて「今回の映画はすごいですよ。ふつうの人間だけじゃなく、宇宙人(キュウレンジャー)やネコ科の動物(ジュウオウジャー)も含め、地球規模じゃ収まり切れないスケールのデカさが見どころです」と映画のスケール感を強調し「キュウレンジャーとの共演も新鮮でしたね。僕だけ異質な存在だったので入りづらいかなと思ったら、みなさんあたたかく迎え入れてくれました」と、貴利矢の復活を喜ぶファンを前にして笑顔を見せていた。

ゲーマドライバーを開発した「幻夢コーポレーション」CEOにして、永夢たちに立ちはだかる強敵・仮面ライダーゲンム/檀黎斗を演じる岩永徹也は「映画ではたくさんのアイテムが出てきます。それをいかにうまく使って、強い敵と戦うか。アイテムの使い方次第では強い敵にも勝てるんだというところが随所にちりばめられていて、ゲームを作る社長としてはすごくうれしい。ゲームマスターって"神"だなあって思いました」と熱く語り、悪役としての存在感を強くアピールした。

バグスターウイルスを操り、黎斗と共にエグゼイドたちを苦しめる強敵・仮面ライダーパラドクス/パラド役の甲斐翔真は「予告で、パラドと大我が並んで走って戦いに行くカットがあります。テレビでは見られない画なので、そこに注目してほしい」と、映画ならではの展開を見どころとしており、さらには「アクションシーンでは、特撮ドラマならではの"大爆発"がいっぱいあって、改めて驚きました!」と、迫力の爆破エフェクトの多さを挙げていた。

続いて『宇宙戦隊キュウレンジャー』チームより、シシレッド/ラッキーを演じる岐洲匠があいさつ。岐洲は「僕は子どものころからスーパー戦隊や仮面ライダーが大好きでしたから、エグゼイドチームとの共演はとてもうれしいです。みなさんとても仲のいい空気ができあがっているので、入っていきやすかった」と、子どもたちに向けて現役2大ヒーロー同士の共演を熱烈にアピールした。また「ラッキーの決めゼリフ『よっしゃラッキー!』を言うとき、金田監督からは『レッドっぽすぎる』『回りとなじまない』と注意されまして、ちょっとナチュラルに叫ぶように変えているので、注意して観て」と、テレビシリーズとはひと味違う映画でのラッキーに注目を呼びかけた。

宇宙幕府ジャークマターの一員か?と思われていたが、Space5において実はキュウレンジャーの仲間であることが判明したサソリオレンジ/スティンガー役・岸洋佑は「(第5話で)ようやくキュウレンジャーの一員になれました。映画では、他のメンバーと少し立ち位置の違うスティンガーがどんな空気感を醸し出しているのか、ぜひ楽しみにしてください」と、ニヒルなスティンガーの動きに期待を持たせた。ライダーとの共演については「エグゼイドのメンバーには以前から仲良くしていた方たちが多かったので、楽しく撮影ができました」と、よいチームワークで撮影に臨んだことを明かした。

感情を持たないがゆえ、感情に憧れるヘビツカイシルバー/ナーガ・レイ役の山崎大輝は「映画で、今までテレビでもやったことのないお芝居をやらせてもらったのが個人的な見どころ」と、ナーガとは違って感情豊かに自身の見どころを語った。また「仮面ライダーシリーズの大人っぽい雰囲気に乗せられて、僕たちも大人っぽくなったかも? 撮影が始まったばかりで何も分からない状況だった僕らに、エグゼイドチームのみなさんがいろいろ教えてくださって、うれしかった」と、ヒーローの先輩であるエグゼイドメンバーとの交流があったことをうれしそうに話していた。

喜怒哀楽の激しい女戦士・カメレオングリーン/ハミィを演じる大久保桜子は、観客に向かってハミィの決めゼリフ「キタコレー!」を飛ばしたのち、「100人のヒーローが活躍する大スケールの映画。懐かしいヒーローもたくさん出てくるのが見どころです! ひと足先に映画を観させてもらったのですが、ゲームの世界に入っていくところが面白いな~って思いました」と、映画のお楽しみポイントを愛くるしい笑顔で語った。

宇宙一のコックを目指す陽気なカジキイエロー/スパーダ役・榊原徹士は「とにかくたくさんヒーローが出てきます。いろいろな世代の方々がそれぞれ一番思い出に残っているヒーローたちが出るかもしれないので、ぜひ注目してご覧ください」と、懐かしいヒーローたちの登場に触れつつ「映画の中で、スパーダがスティンガーにかけた"ある言葉"をぜひ覚えて帰っていただけたらうれしいです」と、キュウレンジャーメンバーの関係性にも注目してほしいと熱く話していた。

今年2月に放映を終了した『動物戦隊ジュウオウジャー』からは、ただ一人ジュウオウタイガー/アムが参戦。演じる立石晴香は「特撮シリーズはたくさんの方に愛されていますし、いい作品になるように、という重荷を感じて取り組みました。そんな中で『ジュウオウジャーをなめるなよ!』と、気合いを入れて撮影に臨んでいました」と、仲間の分までジュウオウジャーの存在感をアピールすべく、張り切ってコメントしていた。

映画でスーパーヒーローたちを迎え撃つ悪の軍団「ショッカー」を率いる「ショッカー首領3世」を演じるのは、ロックミュージシャンでありながら俳優、タレントとしても幅広く活動しているダイアモンド・ユカイ。現在3児の父であるユカイは「僕の子どもたちも今、ライダーやスーパー戦隊に夢中でね。今日(劇場に)連れてきているんで、きっと夢中になって観てくれると思います」と、よきパパぶりをかいま見せた。

そんな中で、スーパーヒーローと戦う「悪」役を演じることについては「俺はもともとデビューしたときからヒール(悪玉)だった。今は子どもができてベビーフェイス(善玉)みたいになっていますけど。悪を演じるにあたっては、昔の『仮面ライダー』で好きだったキャラクター、天本(英世)さんが演じた死神博士の"孫"というイメージで演じてみました。自分なりにショッカーのバックグラウンドを考えて。ショッカーも3代目になってますます栄えていくというね」と、『仮面ライダー』(1971~1973年)のショッカー大幹部・死神博士を演じた個性派俳優・天本英世のキャラクターを参考にしたことを明かした。

ショッカー首領3世が「大蜘蛛大首領」なる強敵怪人に変身することについては「監督に、ショッカーも3世になったんだから"ショッカー変身"がしたい! と頼んだんですよ。そうしたら監督は『ああ、しょっかー(そうか)』って(笑)」とオヤジギャグもまじえつつ、自分から「変身」したいと熱望したことを明らかにした。

仮面ライダーの「ロック」な部分はどこか? という問いに対しては「ロックはちゃんというとロックンロール。ただのロックは若さと勢いでできるんだよ。でもローリングがなかなかできない。仮面ライダーは1号の昔から現在まで常に転がり続けて、ますますデカくなる。これがロックンロールの醍醐味だよね。ロケンロール!」とノリノリで返し、45年以上もの長きにわたって愛され続けている「仮面ライダー」シリーズの継続性の高さをリスペクトした。

かつてないスケールで繰り広げられるオールスター映画を完成させた金田治監督は「昨年12月の20日すぎから始まりまして、1月のギリギリまで撮影していました。僕はとても楽しかったのですが、キャストのみなさんは寒い中でたいへんだったと思います。でも、みんな頑張って演技に取り組んでくれて、本当に助かりました。ユカイさんに至っては、ビルの8階くらいの高いところに立たせてしまってすみません! そんな彼らの努力が画に出ていると思います!」と、本作が大勢のキャスト陣の熱意と努力によって作り上げられたことをあらためて強調し、感謝の言葉を述べていた。

『仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦』は、全国劇場にて現在上映中。