TVアニメ『サクラダリセット』の第2回先行上映会が2017年4月1日、東京新宿・明治安田生命ホールにて開催。上映前にはトークショーが行われ、キャスト陣から石川界人、江口拓也、悠木碧、牧野由依、三澤紗千香が登壇した。

『サクラダリセット』は河野裕氏の同名小説シリーズを原作とするTVアニメーション。花澤香菜演じる春埼美空が持つ、時間を3日間巻き戻す「リセット」の能力を巡る物語が描かれる。TVアニメ放送はTOKYO MXほかで4月5日にスタートするが、実写劇場版『サクラダリセット』の前編が3月25日に公開されており、アニメーションと実写映画の同時展開でも話題となっている。今回の舞台挨拶は、石川がマイクを忘れて登壇する珍事があったりと、和気藹々としたムードの中でスタートした。

トークショーは、登場キャラクターたちの性格や能力の紹介からスタート。春埼美空の「リセット」や、石川演じる浅井ケイの「記憶保持」といった作品の核心に関わる能力について語られる一方、三澤が「すごいのかどうかわからない」という野ノ尾盛夏の"猫と意識を共有する"能力で会場がわく。アフレコの雰囲気については、石川が「こんな感じです!」と、ステージの和やかさそのままの雰囲気であることを強調。入り組んだ展開になるとキャスト一同が台本の読み込みに没頭することもある中、ふと空気を和ませる役回りを江口が担っているという。

作品タイトルにちなんだ「最近リセットしたいと思った出来事は?」という質問には、石川が早速、先程のマイク忘れ事件をなかったことにしたいと回答。舞台袖で悠木が大慌てでマイクを差し出していた内幕を明かしていた。最近、燻製器を買ったという三澤は、燻製しすぎた鶉の卵が真っ黒になってしまって後悔したエピソードを紹介すると、悠木は、過去の言動が予想外に独り歩きしているのをリセットしたい様子。また、リセットしたいことが多すぎて、毎日リセットしたいという牧野。そして大失敗を激白し、内容の公開厳禁を会場と取材陣に要請する江口だった。

TVアニメの構成については原作者・河野裕氏からメッセージが届いており、「アニメは小説の第3巻にあたる過去編から始まります。これはエピソードを時系列順に並べなおしています。物語としても各キャラクターの本質に近い部分から始まる、理にかなった構成だと思います」とのこと。構成のわかりやすさは石川も太鼓判を押しており、「ロジックを積み重ねていく感じが見どころになると思います」とアピールした。

オープニングテーマ「Reset」は、今回キャストとしても登壇した牧野由依が歌唱を担当しているが、トークショーの後半、「Reset」を収録したシングルが6月7日にリリースされること、4月5日にはCDに先駆けてTVサイズの先行配信が行われることが紹介されたほか、牧野が歌う「Colors of Happiness」が第2クールのエンディングテーマに決定したこともあわせて発表された。牧野は「『Reset』は作品に寄り添える楽曲になったと思います。ピアノも弾いているのでそこも注目してください。『Colors of Happiness』は作詞も担当していて、人によって正義や物事の形が違うことをテーマに今書いているところです」と語っていた。

ステージでは4月7日よりラジオ大阪ほかで「石川界人と○○○○のサクラダリセット奉仕ラジオ」がスタート、4月のマンスリーパーソナリティを江口が担当することや、公式Twitterアカウント「@sagrada_anime」とハッシュタグ「#sagrada_anime」でサイン色紙プレゼントなどのキャンペーンが行われることも告知された。

締めの挨拶ではキャスト陣から、2クールで丁寧に作る作品だからこそ織り込める「沈黙」や「間」が持つ良さを語る声が多く聞かれた。最後は石川が「今日は楽しい感じで挨拶していますが、善とは何か、善から生まれる正義とは何か、といった哲学や真理も含んだ物語になっています。アニメを見るときっと原作も読みたくなる作品だと思うので、ぜひとも原作も読んでください」と締めくくった。

TVアニメ『サクラダリセット』は、2017年4月5日(水)23時30分からのTOKYO MXを皮切りに、関西テレビ、BS11、AT-Xにて順次放送開始予定。放送時間などの詳細は、アニメ公式サイトをチェックしてほしい。

(C)河野裕・椎名優/KADOKAWA/アニメ「サクラダリセット」製作委員会