スイス・バーゼルで開催されたウオッチ&ジュエリーの祭典「BASELWORLD 2017」にて、セイコーウオッチは、かつての同社初ダイバーズウオッチを復刻。発売5周年を迎えるアストロンは、初のビッグデイトモデルがラインナップに加わった(掲載写真はすべてクリックで拡大表示。価格はすべて税別)。なお、グランドセイコーに関しては別記事で紹介しよう。

セイコーとグランドセイコーで、2コマ分のブースを占める

ヒストリカルコレクション 国産ファーストダイバーズ 復刻デザイン/現代デザイン

「セイコー プロスペックス」といえば、多くのアスリートが尊敬と羨望の眼差しを持って見つめる本格スポーツウオッチブランドだ。そのプロスペックスから、国産初のダイバーズウオッチ(1965年発売)を復刻したシリーズ全3種のモデルが登場。

うち1種は、黄綬褒章を受章したウオッチデザイナー、小杉修弘(こすぎのぶひろ)氏の監修により、歴史的デザインを現代の技術で復刻した数量限定モデル。他の2種は、現代風解釈によるアレンジを加えたコレクションだ。

ヒストリカルコレクション 国産ファーストダイバーズ。 現代デザイン(左/中央)と復刻デザイン(右)

ヒストリカルコレクション 国産ファーストダイバーズ 復刻デザイン

1966年から4回にわたって南極観測越冬隊の装備としても使用された当時のモデルを、現代のダイバーズウオッチJIS(日本工業規格)に準拠させつつ再現復刻。すでに設計図などが現存しない中で、オリジナルモデルを最新技術で解析、部品を新開発しながら再構築したという点でも、大変価値のあるコレクションだ。

復刻デザインにはシリコンストラップのほか、交換用ブレスレットが付属

柔らかな放射目仕上げのチャコールグレー・ダイヤルをはじめ、衝撃による脱落を防ぐためにダイヤルと一体成形されたインデックス、りゅうずトップのSEIKOレリーフロゴなど、細部へのこだわりが光る。なお、オリジナルではアクリル製だった風防は、ボックス型サファイアガラス(内面無反射コーティング)となっている。防水性能は、200m空気潜水用防水。

心臓部も、雫石高級時計工房製のダイバーズウオッチ専用高精度自動巻ムーブメントとなり、基本性能が向上した。パワーリザーブは約50時間。ケース外径は39.9mm、厚さは14.1mm。ケース素材はSS(ステンレススチール)、バンドは強化シリコン(表面硬化技術ダイヤシールド加工のSSブレスレットが付属)。価格は35万円。世界限定2,000本で7月8日発売予定。

ヒストリカルコレクション 国産ファーストダイバーズ 現代デザイン

現代デザインのコレクションは、「ブラックダイヤル+SSブレス」モデルと「ネイビーダイヤル+蛇腹式強化シリコンストラップ」モデルの2種をラインナップ。オリジナルのシャープでマットな印象を継承しながら、ケースサイドラインに鏡面仕上げのアクセントを入れるなど、随所を現代的にアレンジしている。

現代デザインは針の形状から、ひとめでそれとわかる

ムーブメントは自動巻でパワーリザーブは50時間ながら、復刻デザインのものとは異なる。風防はカーブサファイアガラス(内面無反射コーティング)。ケース外径は42.6mm、厚さは13.8mm。ケース素材や防水性能などは復刻デザインと同様。

価格は、ブラックダイヤル+SSブレスモデルが10万円、ネイビーダイヤル+蛇腹式強化シリコンストラップモデルが8万円。7月21日発売予定。