既報の通り、韓国Samsung Electronicsは、スマートフォンの新製品「Galaxy S8」「Galaxy S8+」を発表した。縦長のディスプレイやホームボタンの排除など、デザインを一新した意欲作だ。本稿では、米ニューヨークで開催された発表会に展示されたGalaxy S8/S8+を写真で紹介したい。

Galaxy S8+(左)とGalaxy S8(右)

Galaxy S8/S8+を発表するSamsungのMobile Communications BusinessのトップであるDJ Koh氏

Galaxy S8とS8+は、それぞれディスプレイサイズが5.8インチと6.2インチと大型。しかし、18.5:9という縦長のディスプレイを採用するため、横幅が細く、その分持ちやすい。Galaxy S7 edgeの幅72.6mmに対し、S8が68.1mm、S8+が73.4mmで、横幅が大幅に小さくなった。2月に開催されたMobile World Congress(MWC) 2017でLG電子が発表した「LG G6」は18:9のディスプレイだったが、それよりもわずかに"縦長"を更新している。

Galaxy S8(左)、S7 edge(中央)、S8+(右)。縦長ディスプレイの搭載で、単純なディスプレイサイズでは大きさが測れなくなってきた

Galaxy S8(左)とS8+の比較。Samsung、LGと縦長ディスプレイを採用したことで、今後のトレンドになる可能性がある

手に持ったところ。左がGalaxy S8。細身のため、大画面サイズのディスプレイを搭載したとは思えない持ちやすさがある。縦長のため、上下の親指の移動は大変だが、想像よりは使いやすそうだ

ついに本体下部のホームボタンがなくった。ホームボタンのある場所には、ディスプレイの下に感圧センサーを搭載しており、押す強さによって反応が代わり、実際のボタンを押しているような感覚がある

本体背面。デザインはS8/S8+ともに同じ

本体側面。一方にはボリュームボタンと電源ボタンが並び、もう一方には音声アシスタントを起動するBixbyボタンが配置されている

本体上部と下部。米国版のためQualcommのSnapdragon 835を搭載。販売国によってはExynosを搭載する。どちらも製造プロセスは10nm

ディスプレイ側の曲面は従来通りだが、Galaxy S8/S8+では背面のアールがディスプレイと同程度になった。右写真の右側はS7 edge。写真では少し分かりづらいが、この背面のアールも持ちやすさの向上に寄与している

ホームボタンはAlways on Displayによって常時表示が可能

ちなみに、戻るボタンと履歴ボタンの位置は入れ替え可能になった

S8/S8+が混在しているが、本体カラーは5色。Midnight Black、Arctic Silver、Maple Gold、Coral Blue、Orchid Gray

ホームボタンがなくなったため、指紋センサーは背面に移動(カメラの右)

前面には虹彩センサーを搭載しており、指紋、虹彩のいずれでもロック解除可能

カメラのUI。LG G6では正方形のカメラ画面の下に直前に撮影した画像を表示する独自機能が使えるようになっていたが、特にそういう機能はないようだ。縦長になった分、下部に大きく情報や機能を表示できるようになった

フローティングボタンで、画面の自由な位置にシャッターボタンを配置できるようになった。撮影しやすくなるので便利な機能だろう

カメラに写った被写体を解析して情報を表示するBixbyの機能は、カメラ画面から起動できる

マルチウィンドウの機能を使えば、カメラと別のアプリを並列して起動することも可能

マルチウィンドウの2画面表示に加え、アプリの一部を切り出して画面上に常時表示するSnap Window機能が搭載された

専用ボタンから起動するBixby。Google Nowのようなアシスタント機能で、現時点では機能が限定的だが、今後さらに拡張していく計画。日本語対応も今後の計画だという

5:9のアスペクト比のため、動画の迫力が増す印象

こちらはアクセサリのSamsung Dex。S8/S8+を接続してPCのように使える。MicrosoftのContinuumに近い機能

ドックの背面。USB Type-C、USB Type-A×2、HDMI、有線LANの各端子を装備。USB端子にBluetoothドングルを装着して、キーボードやマウスを接続している

利用時の画面。マルチウィンドウに対応

通知領域を開いたところ

新しいVRゴーグル「Gear VR」

新たにリモコンが付属する

新しい360度カメラ「Gear 360」。4Kの360度動画、静止画が撮影できるほか、新たにライブストリーミングにも対応した。さらにiOSにも対応し、Galaxyシリーズに加えてiPhoneでも利用可能になった。Mac用の変換ソフトも提供する

ワイヤレス充電用ドック

クリアビューカバーは、横置きで自立するようになった

Galaxy S8 / Galaxy S8+の主なスペック
Galaxy S8 Galaxy S8+
OS Android 7.0
ディスプレイ 5.8型 6.2型
解像度 2,960×1,440ドット
プロセッサ Snapdragon 835 ※米Qualcommが発表
オクタコア (2.3GHz Quad + 1.7GHz Quad)、オクタコア (2.35GHz Quad + 1.9GHz Quad)
メモリー 4GB LPDDR4
カメラ 背面12メガピクセル OIS (F1.7)、前面8メガピクセル (F1.7)
ワイヤレス Wi-Fi (802.11 a/b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0、NFC
バッテリ 3,000mAh 3,500mAh
本体サイズ 148.9×68.1×8.0mm 159.5×73.4×8.1mm
重量 155g 173g