大阪市交通局は25日、南港検車場にてニュートラム(南港ポートタウン線)の新型車両200系7編成による「レインボー撮影会」を開催した。

7色そろったニュートラム新型車両200系。背後にコスモタワーが見える

ニュートラムの新型車両200系は編成ごとに車体カラーが異なる。今回のイベントは200系に採用される7色がすべてそろったことを記念して開催され、撮影会の他に200系の床下見学や洗車体験も行われた。昨年10月に行われた「カラー当てクイズ」の全問正解者と2次募集の当選者が参加し、クイズ正解者と合わせて当選人数は計139名だったという。

200系は新交通システムのニュートラム(南港ポートタウン線)に登場したニューフェイスだ。老朽化した車両100A系の代替として誕生し、昨年から営業運転を開始した。ユーモラスな前面デザインは、南港ポートタウンの公園で走り回る子供たちをイメージ。編成ごとに車体のカラーも異なるため、見た目にも「楽しい車両」に仕上がっている。

イベント当日は、先に報道関係者向けの撮影会から行われた。ブルー(01編成)からレッド(07編成)まで、ずらりと並ぶ光景は壮観の一言。ユーモラスな前面デザインが目を引き、そのときの気分次第で前面の印象も変わりそうに感じられた。

その後、一般参加者向けの撮影会がスタートした。今回の参加者は家族連れが多かったようで、ユニークな新車の登場に興味津々な表情を見せていた。さまざまな角度から、思い思いに200系を写真に収めている様子だった。

200系の前面デザインは01編成と02編成以降で微妙に異なる。視界性を良くするため、02編成以降は黒色の面積が01編成と比べると少ない。車体側面の窓も、02編成以降は黒色になっている

一行は200系の床下を見学した後、車内見学・洗車体験にも参加した。車内のカラーリングは桜をイメージしたピンク色と公園をイメージした緑色で構成されている。どちらのカラーも、軽やかで明るいに雰囲気にさせてくれる。

個人的に気になったのが座席のユニークさ。担当者によると、座った際に足が自然と伸ばしにくい座席にしたとのこと。たしかに背をまっすぐにして座ると、腰が座席にフィットする。着席時に足を投げ出しにくい設計とした座席はゆりかもめの新型車両などでも採用されており、スペースが限られている新交通システムならではの工夫といえるだろう。

また、駅名などを表示する案内表示器とは別に、大型のモニターも車内に設置されていた。こちらはニュートラムの地元・住之江区のPR動画や200系の紹介動画が流されるという。将来的には動画広告も配信する予定とのことだ。

その後、200系は手動・自動運転により、検車場内を一周した。時速40kmを出す場面もあり、スムーズな加速性能を確認できた。途中で洗車体験も行われ、参加者は轟音とともに洗車機を通り抜け、200系がピカピカになる様子を驚きの表情で見つめていた。

7色そろい、従来のニュートラムのイメージを一新する車両となった新型車両200系。南港地区に新たな魅力をもたらす車両になるだろう。

レッドの200系07編成がピットに。床下も見学できた

200系の車内を見学。大型モニターが設置され、趣向を凝らした座席も特徴。1・2号車の袖仕切りにクローバーが1カ所、3・4号車の袖仕切りにハートマークが1カ所隠されている

200系が南港検車場内を走行。洗車体験も行われた

ニュートラムの吊上げ見学

現在も活躍中のニュートラム100A系

南港ポートタウン線開業時のヘッドマーク

大阪市交通局キャラクター"にゃんばろう"

ニュートラム初代車両100系(模型)

ニュートラム新型車両200系「レインボー撮影会」の様子