小型軽量でスピーディ

本レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro」の重量は128gと非常に軽い。最大径は57mmで、全長は60mm、フィルターサイズは46mm。外装は主に樹脂製だが、特に安っぽい印象はなく、しっかりとした造りだ。「M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro」とは異なり、防塵防滴に非対応なのは惜しい。

鏡胴部には幅の広いフォーカスリングを装備。リングの回転には適度なトルクがあり、その操作感が滑らかで心地いい。フォーカシングによるレンズ全長の変化がない点も扱いやすい。

鏡胴部は樹脂素材で、マウント部は金属製。スイッチ類は特になく、シンプルな形状だ

残念ながらフォーカスリミッターは非搭載。ただ「E-M1 Mark II」の場合は、カメラ側の機能としてAFリミッターを使うことが可能だ

AFはほぼ無音でスピーディに作動する。一般的にマクロ撮影ではAFが合いにくかったり、AFスピードが低下しがちだが、本レンズと「OM-D E-M1 Mark II」の組み合わせは、ミラーレスによるマクロ撮影のAFとしては比較的優秀な速度といっていい。水槽内を泳ぎまわる金魚に対しても、問題なくAF追従できた。

前頁と同様に、すべての作例撮影に使用したカメラは「OM-D E-M1 Mark II」。マニュアル露出 F3.5 1/200秒 ISO1000 WB:オート

マニュアル露出 F3.5 1/250秒 ISO1000 WB:オート

マニュアル露出 F8 1/20秒 ISO200 WB:晴天 ※深度合成モード使用

M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroのレンズ構成は、DSAレンズやEDAレンズを含む6群7枚。写りは、絞り開放値からの良好なシャープネスと高コントラストを確認できた。色収差や歪曲も気にならないレベルに補正されている。これからの季節なら、桜など花の接写用に活躍するだろう。もちろん風景やポートレートなどマクロ以外の用途にも役立つ。

絞り優先AE F5.6 1/6400秒 ISO200 WB:晴天

マニュアル露出 F3.5 1/500秒 ISO200 WB:晴天