――そして3月11日からは、待望の『劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』が公開されますね。

テレビシリーズの撮影が終わって、間をおかずに劇場版の撮影に入りました。期間が空かなかったというのは、自分にとって大きかったですよ。テレビで築き上げたキャラクターの「熱さ」をそのまま引き継いで、作品に取り組むことができました。

――映画ということで、テレビと変化させようと思ったことなどはありますか。

いいえ。僕自身はテレビから特に変わることなく、熱くガイを演じていこうと思っていました。映画での登場シーンにはアロハシャツを着ていますが、これは日本に戻ってくる直前、ハワイに居たってことなんです。アロハシャツはよかったですよ。撮影が夏の暑いときでしたから(笑)。

――テレビシリーズでは宿命のライバルとして対立し、前日譚のネット配信(Amazon プライム・ビデオ)『THE ORIGIN SAGA』ではよき相棒同士という間柄のジャグラス ジャグラー役・青柳尊哉さんとのコンビネーションはいかがですか?

青柳さんとはテレビシリーズの最初のほうで対決するアクションシーンが多かったんですけれど、お互いの呼吸がバッチリ合ったんです。そのとき青柳さんに抱いた安心感は、最後まで変わりませんでした。拳をどれだけ引っ張って、どれだけ振ればいいのかなど、対決する者同士のスピードが狂うと立ち回りがすごくやりにくくなるのですが、どんな動きでもピタリと合って。このときに『オーブ』は大丈夫だ!って確信を持ちました。

――ナオミやジェッタ、シン、渋川といったテレビシリーズのレギュラーも活躍されるとうかがっています。共演者の中で特に印象的な方といえばどなたですか。

渋川を演じた柳沢慎吾さんですね。ガイと渋川との絡みでは、よく僕が「素」で笑ってるんじゃないかって言われることがあるんですけれど、そんなことないんですよ。テストの段階から慎吾さんがどんな芝居をするか、僕と連携を取って、出来上がっている演技をお互いに楽しんでいるだけなんです。その楽しい雰囲気が観ている方々に伝わっているのならうれしいですね。慎吾さんはテレビ画面の中と外とで、まったく雰囲気が変わらない。みなさんがテレビで観るまんまの人。すごくサービス精神旺盛でね。横浜DeNAベイスターズの始球式ネタを振ったら、時間のある限りずーっとやってくださるみたいな(笑)。撮影の間はよく一緒にご飯を食べに行かせてもらったりして、楽しかったですね。

――映画では、ウルトラマンエックスと「ユナイト」する大空大地との2大ヒーロー共演も大きな見どころですね。

テレビシリーズでは、先輩ウルトラマンさんの力をおかりしているオーブですが、実際にウルトラマン共演はやったことがなかったんです。まさにテレビが完結しているからこそ、次の手としてエックスやギンガ、ウルトラセブンたちとの共演を映画でやれるわけで。これはぜひ映画館に足を運んでいただいて、ウルトラマン共演をご覧いただきたいところです。

――大地を演じられた高橋健介さんの印象はいかがですか?

さわやかな人という印象ですね。スタッフさんの話では、彼のお姉さんが美人だというウワサを聞いていました。彼自身が整った顔をしていますから、そりゃお姉さんも美人だろうなあって(笑)。高橋くんとの共演で印象部深いのは、エックスとオーブの同時変身をやったことです。走りながら変身するんですが、2人ともモーションが違いますから、田口監督と相談しながら2人の動きを合わせていきました。こういう変身シーンをやっていると、自分はウルトラマンなんだなあって実感しますね。

――映画での強敵として、椿鬼奴さん演じるムルナウが登場します。鬼奴さんの悪役ぶりはいかがだったでしょうか。

鬼奴さんは素晴らしかったですよ。ムルナウをかなり強烈なキャラクターに作り上げてくださって、鬼奴さんで本当によかったと思っています。美しいものを宝石に変える邪悪な宇宙人という、ハードルの高い役柄を難なくこなしていました。ムルナウをどうやって倒すか、という部分も興味をひくと思いますが、最後にガイとムルナウが対面するシーン、ここが映画の大きな見せ場になっていますので、ぜひ注目してほしいですね。

――最後に、映画を楽しみにしているファンの方たちに一言、お願いします。

なんといっても、田口監督の持ち味、良さがふんだんに出ているのは「怪獣が暴れるシーン」です。怪獣が大好きな田口監督が、本当にこだわって撮っている感じがして、観ていて気持ちがいいです。音響、音楽も大迫力ですし、ぜひこれは映画館で堪能してほしいです。怪獣が強く、カッコよくないとウルトラマンの魅力も成り立ちませんからね。みなさんには、映画のタイトルにもなっている「絆の力」を信じて、ガイが仲間と一緒に力を合わせて戦う姿をご覧になり、熱い気持ちになってくださればと思っています!

(C)劇場版ウルトラマンオーブ製作委員会