「おじさんだらけのテラスハウス」として人気を集める、テレビ東京系ドラマ24『バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~』(毎週金曜24:12~)。日本映画界を支える名バイプレイヤーである遠藤憲一、大杉漣、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、光石研(五十音順)の6人が、本人設定で一つ屋根の下で暮らすというドラマだ。

「業界内視聴率30%」とも言われ、女性ファンからも熱い注目を受ける同作について、テレビ東京 濱谷晃一プロデューサーを直撃。前編では企画の成り立ちやそれぞれのキャラクターについて話を聞いたが、後編ではさらに6人のプロフェッショナルとしての姿や、「女性にうけて、ぶっちゃけどう思いますか?」といった話を聞いていく。

■濱谷晃一
テレビ東京ドラマ制作部プロデューサー、監督。バラエティ班として『ピラメキーノ』『シロウト名鑑』などを担当した後に、現職。担当したドラマは『俺のダンディズム』『ワーキングデッド』『太鼓持ちの達人』『怪奇恋愛作戦』『侠飯~おとこめし~』など多岐にわたる。

作品選びに意識の高さも?

――毎回ゲストも豪華ですよね。

6人と共演したいという役者さんが立候補されることもありますし、声をかけてみたら「待ってました」という人もいました。やっぱり6人の魅力が大きいですね。役者の皆さんも、面白いものをやりたいという気持ちが強いんだなと思うと、すごくありがたいです。

――濱谷さんは、以前から「テレ東はテレビ局のバイプレイヤーだ」と言われていましたが、今、その状況は変わりつつあると思われますか? 例えば、もっと時代がバイプレイヤーに注目するようになったとか。

テレ東は変わらずバイプレイヤーのままですね。テレビ東京は本当にネットに支えていただいている局だと常々思っています。「テレ東もがんばっているから大目に見てあげよう」という市民球団を応援してくれる温かさに支えられているというか。地道に頑張ってきた俳優界の実力派バイプレイヤーに対しても世間からの応援ムードはあって、このドラマをリリースしたときも、世の中の人が拍手してくれた。

ちょっと前までは、テレ東には出ないと決めていた俳優さんも多かったと思いますが、最近は企画次第で出演して下さる。特に「深夜ドラマは自分のB面を出すためならいいかな」と出演してくれる人も多くなって。役者さんのスタンスも多様性を帯びてきている気がします、ありがたいことですね。

――今、いろんなテレビをとりまくムードは変わってそうですよね。

ネット配信のドラマもたくさんあるし、変化球な作品も多くなったと思うので、役者が出演先に選べる選択肢は増えたと思います。しかも、視聴率が悪いとネットニュースで揚げ足を取られて俳優が攻撃を受けることもあるから、役者さんの作品選びに対する意識が高くなっていますよね。逆に言うと、テレビ東京的には、内容で選んでもらえるチャンスだと思っています。