進化を続けるセブン-イレブンのマルチコピー機

富士ゼロックス 中央営業事業部 流通・サービス営業統括 アーケードサービスグループ 事業企画チーム 高田義久氏

コンビニエンスストアの店頭に設置されたコピー機がどんどん進化している。単なる複写機だったのはもう20年近く前のことだ。FAX機能が加わったことで、オフィスにある複合機と似たような使い勝手になった後、デジタルカメラからのプリント機能なども追加された。

さらに、OfficeドキュメントやPDFといった書類のプリントやスキャンもできるようになったことで、外出先にある複合機としてビジネスに活用している人も多いだろう。

そうした機能をいち早く提供してきたのが、富士ゼロックスだ。セブン-イレブンの店頭にあるマルチコピー機と言えば「あれか」と思い当たるはずだ。身近すぎて変化に気づいていないかもしれないが、機能が増えるたびに本体も変化し、2015年頃からは第4世代機となる新モデルが設置されている。

「第4世代機では、Wi-Fi経由でスマートフォンから写真プリントができるようになりました。この機能のポイントは、競合製品と比べて簡単かつ安全に利用できることです。写真の印刷は富士フイルムの昇華型プリンタによって行われるので、画質もかなり向上しています。また、業界初のはがきプリント機能の提供を開始したほか、ネットプリントの法人後課金に対応しました」と新モデルを紹介してくれたのは、富士ゼロックス 中央営業事業部 流通・サービス営業統括 アーケードサービスグループ 事業企画チームの高田義久氏だ。

機能の追加のほか、スマートフォンを置ける場所があったり、紙を折ったり封筒に入れたりといった簡単な作業ができるスペースが用意されていたりと、ユーザーの使い勝手にも配慮している。

セブン-イレブンに置かれている富士ゼロックスの第4世代のセブン-イレブンのマルチコピー機。富士フイルムの昇華型プリンタを搭載している

ワークスタイル改革に活用される「ネットプリント」

富士ゼロックス 中央営業事業部 流通・サービス営業統括 アーケードサービスグループ グループ長 佐野広延氏

ビジネスで利用するユーザーにとって見逃せないのは、ネットプリントのサービス強化だ。ネットプリントとは、あらかじめPCやスマートフォンからアップロードしておいたドキュメントや画像ファイルを、店頭のマルチコピー機で出力できるサービスだ。

印刷時にセキュリティ強化のための暗証番号を設定することも可能だが、基本的には利用するための予約番号を知っていれば、アップロードした本人以外でもプリントできる。

そのため、「仕事に必要となるドキュメントをアップロードしておき、必要な時に出先でプリントする」という自分のために使う方法だけでなく、オフィスにいる誰かにアップロードしてもらったドキュメントを外回りの担当者が出先でプリントするといったチーム利用や、予約番号を広く公開して興味を持った人に資料をプリントしてもらうといった使い方も広がっている。

「ネットプリントは2002年にトライアルサービスを開始した後、2003年に法人向けと個人向けのサービスを相次いで開始しました。2011年には個人向けサービスの登録ユーザー数は累計100万人を突破し、さらに2013年には300万人を突破、現在はそれ以上の勢いでユーザー数も利用枚数も伸びています」と高田氏は語る。

企業における業務のペーパーレス化や、外出先からもタブレットなどを利用して業務を進められる環境が普及するなど、情報を紙で見る・持つことへの需要は社会的に下がっているようにも思えるが、ネットプリントは常に右肩上がりで伸びているという。

「昨今、働き方改革やワークスタイル変革が注目されていますが、そのための利用が伸びていると感じます。在宅勤務や直行直帰といった働き方をサポートするものとして引き合いは多いですね」と語るのは、富士ゼロックス 中央営業事業部 流通・サービス営業統括 アーケードサービスグループ グループ長の佐野広延氏だ。