持病があっても加入できる「無選択型保険」のメリットとデメリットとは

保険のテレビCMなどで「持病があっても入れる」というフレーズを聞いた経験がある人も少なくないと思います。これは「無選択型保険」と言われるもので、病気の告知なしで入れる保険です。

持病がある人にとってはありがたい商品ですが、「持病があるから無選択型保険にしか入れない」と決めつけてしまうのは早計です。「無選択型保険」とはどんな保険なのか、メリット、デメリットをご紹介します。

誰でも入れるというメリット

通常の保険商品は、事前に加入していれば病気になったときに手術や通院にかかった医療費を受け取れますが、病気が発覚した後からでは加入できません。通常、保険に入るときは、持病や過去の病歴などを保険会社に告知する義務があります。仮にこうした事実を隠して加入した場合、「告知義務違反」となり、いざというときに保険金は下りず契約解除となってしまうこともあります。

「持病があっても入れる」が売りになっている無選択型保険は健康状態の告知義務は一切なく、誰でも無審査で加入できます。そのため、「健康に不安がある人」「今まで保険に加入できなかった人」「保険に入って安心したい人」に向いている商品と言えるでしょう。

保険料が高く、免責期間があるというデメリット

「無選択型保険」は加入しやすいというメリットの反面、保険料が割高になるというデメリットがあります。「無選択」とは、保険会社が加入に際して顧客の選択を一切行わないという意味です。必然的に健康状態のよくない人の申し込みが増えて保険金支払いのリスクが高まるため、保険料も高くなるという仕組みになっています。

保険料の支払いや保障内容にはさまざまな制限があり、対象外の病気などもあるので加入の際には注意が必要です。また、死亡保険型保険の場合、保険金は通常の保険よりも少なく、加入時期によっては、支払った保険料の総額が受け取る死亡保険金を上回るケースもあります。

さらに「保険に加入すれば安心」と思いがちですが、無選択型の場合、免責期間という保険が適用しない期間が設けられています。最初の保険料を支払った日から91日目にならないと、保険金を受け取れません。つまり、契約後であっても保障されない可能性があるということです。加入の際はこうしたデメリットもきちんと把握しておかなければなりません。