秘境にある幻のラーメン。その言葉だけでもよだれが出てきてしまう。秘境にある幻の○○。それは温泉や宿、美食などさまざまだが、どれもテレビで紹介されている時に、「まあ結局自分じゃ行けないんだよなあ~」って思うものばかりだ。

しかし、今回ばかりはそれが覆る! このほど、神奈川県横浜市にある「新横浜ラーメン博物館」では、"日本一? 行くのが困難な絶品ラーメン"を提供する「利尻ラーメン味楽(みらく)」をオープンした。情報を聞きつけるや否や、早速その幻の味を体験してきた。

"日本一? 行くのが困難な絶品ラーメン"

「利尻ラーメン味楽」は、「ミシュランガイド北海道2012特別版 ビブグルマン」に選出されたことのあるラーメン店。北海道の利尻島にあり、東京から行くには飛行機で北海道稚内市へ行き、稚内からフェリーで利尻島へ渡るしかない。所要時間はおよそ6時間以上かかり、日帰りで行くのは不可能だそうだ。まさに実食困難な幻のラーメンと言えるだろう。

そんな同店の人気ラーメンは、「焼き醤油ラーメン」(税込900円)。だしには、日本三大昆布の1つと称される「利尻昆布」をふんだんに使用されている。時期によって価格が変わるが、15kgで20万円もするとのことだ。

「焼き醤油ラーメン」(税込900円)

スープは醤油のあっさりとした味わいながらも、醤油の風味と昆布だしが合わさり、かなり深みがある。これはじっくりと味わって食べないと気がつけない魅力だろう。これが利尻昆布のパワーなのか……。普段だしを意識していなかったが、スープを飲むと昆布が頭に浮かんでくる。また、醤油を焦がしたことでコクと風味が増していたのも印象的だった。

昆布の風味を強烈に意識させられるスープ

醤油は一度焦がして風味を倍増させる

麺はスープがよく絡む中太麺。具材には、白髪ネギと青ネギ、チャーシュー、メンマに加えて、利尻昆布が入っていた。

昆布の風味を強烈に意識させられるスープ

醤油は一度焦がして風味を倍増させる

食べている途中で、利尻昆布をとろろ昆布にしたトッピングを加えて味を変えてみよう。こちらを加えることで、スープの昆布風味はさらに増す。麺に絡ませることで独特のぬめりが生まれ、舌触りも変化する楽しみも生まれた。

トッピングの「とろろ昆布」(税込100円)

味が濃くなるので、少しづつ加えてみよう

麺にぬめりが生まれて、舌触りが変化する

「利尻ラーメン味楽」のある「新横浜ラーメン博物館」は、ほかにも数多くの名店が軒を連ねている。実際に館内に入ってみると、その雰囲気に驚かされるだろう。

「新横浜ラーメン博物館」(神奈川県横浜市)

館内に入って階段を下っていくと……、

昭和の町並みをイメージした、懐かしい世界が待っていた! 「札幌 すみれ」や「熊本こむらさき」など名店の味に舌鼓を打つのもいいが、昭和の街を歩く疑似体験もできるエンターテインメント施設だった。ぜひともこの週末に、家族や友人と訪れてみてほしい。

「利尻ラーメン味楽」もこの世界の中に溶け込んでいた