近年、ブランディングや顧客獲得を目的とした企業のコンテンツマーケティングは増加の一途を辿っており、中でも企業がオリジナルで作成した動画コンテンツを用いたマーケティングは、スマートデバイスの普及や通信環境の進化に伴って2016年に入り急激に増加したと言える。

YouTubeには企業の公式チャンネルが数多く生まれ、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアでも企業の動画コンテンツを見かける機会が増加している。ブランドイメージの訴求や商品理解を深めてもらう方法として、動画は企業にとって欠かせない手段になってきているのだ。

しかし一方で、企業のマーケティング担当者は、こうした動画マーケティングの「ゴール」をどこに設定し、そしてそのゴールまでのKPIを視覚化できているだろうか。多くの場合は、インパクトのある動画を生み出して公開することを第一のゴールとし、その後は視聴回数の増加を追いかけるだけに留まっているのではないだろうか。つまり、動画コンテンツの展開とビジネスに生まれるインパクトの間に因果関係を明確にできておらず、動画コンテンツのマーケティング貢献度がはっきりしないのである。

では、企業と消費者を繋ぐ有力な手段となった動画マーケティングが、マーケティング手段として確固たる地位を確立するためには、今後どこを目指してマーケティングを考える必要があるのだろうか。動画マーケティングプラットフォーム「Video Marketing Suite」を展開するブライトコーブでシニアディレクターを務める北庄司英雄氏に話を伺った。

ブライトコーブでシニアディレクターを務める北庄司英雄氏