説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『スクリーンショットを使えばシャッター音を回避できるってホント?』という質問に答えます。
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日本で販売されているiPhoneは、写真を撮影するとき必ずシャッター音が鳴ります。この仕様は日本で流通しているスマートフォン/フィーチャーフォンに共通する機構で、一部の国/地域をのぞき海外で販売されるiPhoneには適用されません。つまり、海外で手に入れたiPhoneはシャッター音を消せますが、日本で手に入れたiPhoneはシャッター音を消せないのです。
iPhone(iOS)では、画面の状態をPNGファイルとして保存する「スクリーンショット」も同じ扱いを受けてきました。カメラアプリやバーコードスキャンアプリなど、被写体を画面に映せるアプリを起動しておき、その画面をスクリーンショットとして保存すれば、画質/画素数はともかく写真撮影と同じ効果を得られるからです。
ところで、iOS 10.2からはシャッター音の扱いが変わりました。原則、スクリーンショットを撮るときのシャッター音が廃止されたのです。この措置により、ゲームアプリのハイスコアを画像として残したいときなど、害のないスクリーンショットは周囲の目を気にせず撮影できるようになりました。
しかし、iPhone内蔵のカメラを利用するアプリが起動しているときは別です。標準装備のカメラアプリはもちろん、サードパーティーのカメラアプリやバーコードスキャンアプリなど、内蔵レンズにアクセスするアプリが前面に表示されているときはスクリーンショットでもシャッター音が鳴ります。
ということは、ご質問の「スクリーンショットを使えばシャッター音を回避できるかどうか」に対する答えは「内蔵カメラの撮像が画面に含まれる場合は、いいえ」となります。どうしてもシャッター音のないカメラ機能を使いたければ、海外で販売されている(SIMフリーの)iPhoneを入手することになりますが、そうなると日本販売モデル独自の"おサイフケータイ"としての機能が使えなくなるため、痛し痒しの状態になることでしょう。