2月18日、東京・中野サンプラザにて、フジヤエービックが主催するポータブルオーディオイベント「ポタ研2017冬」が開催された。オンキヨーの高音質スマホ「GRANBEAT」をはじめ、発表されたばかりの新製品や未発表の参考出品を目当てに多数のファンが会場に集まっていた。

オンキヨー「GRANBEAT」が人気

オンキヨー&パイオニアのブースは、発売を目前に控えたハイレゾ再生対応の高音質スマートフォン「GRANBEAT」(DP-CMX1) が主役。試聴するために並ぶ来場者の行列は、筆者がブースを訪れた12時前後で30分待ち程度の長さ。列には海外からの来場者もいて、日本以外ではどこの国で発売されるのかを尋ねていた (幸いにも発売予定のある香港からの来場者だった)。

GRANBEATの試聴列最後尾からオンキヨー&パイオニアブースを望む。取材後の13時30分ごろも列の長さに変化はなかった

また、先着順でポタ研2017冬限定の「特製GRANBEATステッカー」を配布。当編集部の人力Twitter (@mn_pc_digital) では、本稿よりも早くこの限定ステッカー配布情報を提供していたので、よろしければフォローのほどを。

GRANBEATは、オンキヨーが培ってきた高音質技術を惜しみなく投入したAndroidスマートフォン。ESSテクノロジーのDACチップ「SABRE ES9018C2M」とヘッドホンアンプ「SABRE 9601K」を2基ずつ搭載し、2.5mm4極端子からのフルバランス出力が可能となっている。SIMスロットもデュアル搭載、ワイヤレス通信のノイズからオーディオ基板を守るシールドは特許出願中の独自技術だ。レビュー記事はこちら

GRANBEATを熱心に試聴する来場者の方々

ポタ研2017冬限定の「特製GRANBEATステッカー」

AKG、「N30」「N25」を早速展示

AKGのブースでは、2月16日に発表したばかりのハイレゾ対応カナル型イヤホン「N30」と「N25」が試聴可能だった。価格帯は、N30が3万円前後、N25が2万円前後というところ。日本のマニアの度肝を抜いた高級イヤホン「K3003」に憧れつつ、同系譜「N40」でも財布を開けなかった人にとっては、待望の製品クラスである。N30とN25の製品ニュースはこちら

一番左がN40、中央と右がN30

左の2つがN25、右の2つがN20

N40とN30の違い

JVC、謎のプロトタイプをチラ見せ

JVCケンウッドのブースに立ち寄ると、テーブルの上に未発表のプロトタイプが。ドライバーの種類や構成は、今回は非公開。半透明のハウジングはあくまで仮のデザインとのこと。「JVCブランド十八番のウッド素材ではない」、そのことだけが数少ない確かな情報だ。価格は驚くほどの高価格帯ではないが、安くもないあたりという。謎多きプロトタイプである。

ウッドハウジングではないことだけが確実なJVCのプロトタイプ

Astell&Kern、試聴できるだけでありがたい「AK380 SS」

アユートが取り扱うAstell&Kernのブースでは、超高級ポータブルプレーヤー「AK380」のステンレスモデル「AK380 SS」に最注目。昨年12月のポタフェス2016冬では、発表前の参考展示というステータスだったが、今回のポタ研2017冬では正式発表後とあって、一般来場者も試聴可能となっていた。

音の傾向については、こちらのレポート記事を参照していただきたいが、「AK380SS」と専用アンプモジュール「AK380 AMP SS」をセットにした「Astell&Kern AK380 Stainless Steel Package」は直販価格で税込649,980円。生きているうちに一度は聴きたい垂涎の存在である。

Astell&Kern AK380 Stainless Steel Packageとブースの様子。撮影だけでブースを去ってしまい、編集部で今、大後悔しております

nuForce、コスパ抜群の未発表ハイレゾイヤホン

バリュートレードのブースでは、完全ワイヤレスイヤホン「ERATO」のほか、nuForceブランドの製品群を展示。その中には、未発表のエントリーモデル、nuForce「HEM1」も含まれていた。HEM1はシングルBAドライバーのハイレゾ対応イヤホンで、12,000円~13,000円の価格が想定されている。なかなかパンチの効いたサウンドで、コストパフォーマンスに優れるお買い得イヤホンとして人気を集めそうだ。

nuForce「HEM1」。ケーブルは着脱可能だが、独自の2ピン端子による接続だ