ケイ・オプティコムは16日、同社の通信とコンテンツサービスを組み合わせて提供する新しい通信サービス「+SIM」を開始し、3月1日からは日本経済新聞の電子版とセットにした「日経電子版+SIM」を提供すると発表した。

月額3,889円(税別)の日経電子版に5GBのデータ通信が可能なSIMがセットで月額4,946円(同)となり、日経電子版にプラス1,000円程度で通信サービスも利用できるようになる。

ケイ・オプティコムの新サービス「+SIM」

第1弾となるのが「日経電子版+SIM」

+SIMは、同社が従来から提供しているMVNOサービス「mineo」とは異なり、コンテンツホルダーなど、自前の通信サービスを持たない企業などと提携し、相手先ブランドをより強調した形で提供する通信サービス。自社通信サービスとして提供するMVNEとは異なり、通信サービスとしてはケイ・オプティコムが担当する。

同社は従来、自社で回線を借り受けてサービスを提供するMVNOサービスmineoに加え、一部電力系の通信会社に借り受けた回線を又貸しするMVNEサービスを提供

+SIMでは、通信部分はMVNOとしてケイ・オプティコムが提供し、パートナーとともに通信とコンテンツ・サービスをセットで販売する

第1弾は「日経電子版+SIM」、5GB/月のデータ通信が可能

日経電子版+SIMでは、ケイ・オプティコムが日経電子版の販売代理店となって通信サービスを提供。回線を契約すると日経電子版の有料会員アカウントが発行され、日経電子版のすべての記事が読めるほか、紙面ビューワーの利用も可能となり、通常の有料会員と同じサービスが利用できる。

回線はNTTドコモ回線を利用し、毎月利用できるデータ容量は5GB。4,946円の月額料金に1,000円をプラスするとデータ容量が10GBに、700円追加すると音声・SMS対応になる。

サービス開始は3月1日。4月27日までは契約事務手数料を無償化するキャンペーンも実施する。

日経電子版とデータ通信がセットで4,946(ヨクヨム)円。データ容量10GB、音声・SMS対応も選択できる

無料会員を有料会員へ、心理的なコストの壁砕けるか

ケイ・オプティコムによれば、日経電子版は国内最大の有料会員数50万を抱えており、世界的に見ても電子新聞ではニューヨークタイムズ紙の155万、ウォール・ストリート・ジャーナル紙の96万などに続く世界4位の有料会員数だという。これに加え、無料会員は339万となっており、この無料会員を有料会員へと引き込むことが日経電子版+SIMの狙いだ。

日経電子版は国内最大規模の有料会員数を誇り、電子新聞としては世界4位の有料会員数を誇る

日経電子版は、就職活動や新社会人のタイミングで有料会員となる20代読者が多いものの、値段の高さがネックとなっており、月額1,000円未満であれば契約したいとの意向を示す人が多かった。一般的な大手通信キャリアの5GBプランが月額5,000円程度で、それに日経電子版を加えると月額9,000円近い価格になっていたが、日経電子版+SIMであれば、月額4,946円で日経電子版と通信サービスを利用できるようになり、心理的なコストの壁を取り除けるとしている。

毎年増加しているのは20代読者。就職活動、新社会人がきっかけだという

ただし、料金の高さから新聞を読まない人も多い

調査では1,000円程度であれば支払うという人も多かった

日経電子版(紙面イメージ)を読むには、1日100MB程度、毎月3GB程度のデータ容量が必要になる点はあまり知られておらず、日経電子版に必要なコストとして位置づけられる

ベースは「mineo」と同等、自社ブランドを生かして提供

「+SIM」は、ケイ・オプティコムの通信サービスであり、同社が提供するMVNOサービス「mineo」とベースのサービスは同等。「フリータンク」などのmineoオリジナルサービスは利用できないが、データ通信、音声のサービスも利用でき、MNPにも対応する。

一般的な大手通信キャリアの料金プランに比べて大幅なコスト削減ができる

mineoの独自サービスは利用できないが、日経電子版とのセットでコストを抑えられ、一定期間後に値上がりするといったこともない

ケイ・オプティコムでは、今後もコンテンツやハードウェアなど、通信サービスとセットで提供することでメリットのある企業などとのコラボレーションを狙っていく。企業側にとっては、通信サービスはケイ・オプティコムに一任できるため、サポートなどのコスト追加もなく、自社のブランドを生かしてサービスを提供できるというメリットがある。

ケイ・オプティコムは、2017年度末までにMVNOサービスで100万契約達成を目標に掲げており、mineoに加えて今回の+SIMを追加することで、利用者拡大に繋げたい考えだ。