東芝は13日、2016年第3四半期(4月から12月)の最終赤字が、4000億円との一部報道を受けて、2016年第3四半期決算の確定作業を継続中であることを公表。あわせて、CB&Iの米国子会社買収に伴う損失計上に伴うのれんの計上およびのれんの減損によって大幅な赤字になる見込みであることを明らかにした。

東芝は、第2四半期決算において、売上高が、前年同期比4.3%減の2兆5789億円となったものの、営業損益は前年同期の891億円の赤字から967億円の黒字に転換、当期純損益は209.2%増の1153億円と急回復していた。

しかし、原子力事業において、数千億円規模ののれんおよび損失計上が発生することが、昨年末に発覚。東芝の2016年9月時点の自己資本は約3600億円だが、このままでは債務超過に陥る恐れがあった。

同社は今年1月に稼ぎ頭の半導体メモリ事業を3月31日付で分社化し、20%未満の外部資本を導入することを発表。資本増強を急いでいた。

同社は、14日正午に決算を公表し、第3四半期決算内容と、原子力事業におけるのれんの計上額などについて説明をする予定となっている。