今年も「一太郎」シリーズ最新版にあたる「一太郎2017」「同プレミアム」「同スーパープレミアム」が発売された。最新の一太郎は、「1人1人にぴったりの画面や操作環境」を提供するためのオーダーメイド機能を中心に、既存機能を拡張し、新機能を搭載している。

左から「一太郎2017」「一太郎2017プレミアム」「一太郎2017スーパープレミアム」

1人1人の使用スタイルに向き合った「一太郎オーダーメイド」

ワープロソフトの完成度は既に極まりつつあり、ユーザーの使い方や慣れを考慮すると、大胆な変革は望まれていない。その上でどのように、ジャストシステムが新たな「一太郎」を仕上げてくるか興味深かった。回答は、1人1人が使いやすい画面や操作環境を自由にカスタマイズする「一太郎オーダーメイド」機能にあった。

「一太郎2017」起動時に現れる「使いこなしオーダー」から、好みのモードを選択

一太郎オーダーメイドは、利用者のタイプを選んで簡単に設定する「かんたんオーダー」か、用途や身体特性に応じて細かく設定する「こだわりオーダー」という2つの方法からカスタマイズする。前者は通常設定の「使いこなし」や、ワープロソフトの煩雑な機能を最小限に抑えた「シンプル」、機能をしぼる「もの書き」などが選択可能。特に「シンプル」は、往年の「一太郎Lite」シリーズを思い出す方も少なくないだろう。

「シンプル」を選択した状態。ツールバーやパレット、ルーラーなどの位置が示される。ここで利用者が行う操作はない

「シンプル」設定後の「一太郎2017」。文字どおりシンプルだ

「もの書き」を選択した状態。現れる部品は必要最小限となる

「こだわりオーダー」では、ツールバーやコマンドバーの表示・非表示、キーアサインの選択、バックアップ設定など約22問の項目を選択することで、好みの「一太郎2017」を実現する。一太郎シリーズの長い歴史を振り返ると、既に利用者の平均年齢はかなり高いはず。使用歴が長くなると、自分なりの設定などが固定化されてくるものだが、ジャストシステムはそこに注目し、カスタマイスを簡単にする機能を用意したのだろう。

「こだわりオーダー」によるカスタマイズ設定。「画面」「編集画面」「操作」「安心」の4ジャンルから機能の有無を選択

キーアサインを変更する「操作」を個人的に評価したい

筆者の好みで設定した「こだわりオーダー」のカスタマイズ結果。ここまで来るとテキストエディタ風だ