【レポート】

外貨預金のメリット・デメリット

マイナス金利が導入されて以来、私たちの預金の金利は過去最低レベルの低水準が続いています。2017年2月現在、大手銀行の預金金利は普通預金で年0.001%、定期預金でも年0.01%です。これは、100万円を預けても1年で10円~100円しか利息がつかないということ。そこで、もう少し高い金利を狙う方法の一つが外貨預金です。

外貨預金って実際どうなの?

外貨預金とは

外貨預金とは、外貨、つまり外国の通貨で行う預金のこと。最もポピュラーなのはアメリカの米ドル建てや、ヨーロッパのユーロ建ての外貨預金です。銀行によって異なりますが、ほかに、オーストラリアの豪ドル、ニュージーランドドル、イギリスのポンド、スイスフランなどがあります。

外貨預金を始めるには、銀行などでまず外貨預金口座を開設します。日本の銀行でも、外貨預金を取り扱っていれば開設できます。開設したらお金を入金しますが、外貨を持っていない場合には、最初に日本円を外貨に両替してから入金します。

その他は、基本的な仕組みは日本の円預金と同じです。あらかじめ定められた金利がつき、普通預金なら好きなとき、定期預金は原則として満期に引き出すことができます。引き出すときには日本円に再度両替をして引き出すか、銀行によっては外貨のまま引き出すことも可能です。

外貨預金のメリット

外貨預金のメリットは、日本の円預金に比べて金利水準が高いこと。大手銀行の1年満期の定期預金の場合、米ドルは0.5%、ユーロは0.3%、豪ドルは0.6%です(2017年2月1日現在)。日本円の30~60倍の金利がつくのは魅力的ですよね。

海外旅行に頻繁に行く人にとっては、旅行に行く前から外貨を持っておくと有利になることも。日本円を外貨に両替するとき、為替レートによって受け取れる外貨の金額は異なります。例えば、1ドル100円のときに、1万円分を両替したら100ドル受け取れますが、1ドル120円のときに両替すると83.3ドルしか受け取れません。旅行に行くタイミングで為替レートがどう変動するのかはわからないので、円高のときに外貨を購入しておくと有利になります。外貨預金として購入すれば、金利がつきより有利になります。

また、リスクを分けるためにも有効です。為替変動によって通貨の価値は常に変わるので、日本円の価値が下がってしまったとき、外貨の価値は相対的に上がります。自分の資産を複数の通貨に分けておくことで、日本円の価値が下がっても、資産全体としては目減りするのを抑える効果も期待できます。

外貨預金のデメリット

もちろん、注意点もあります。まず、為替レートの変動によって、預け入れたときよりも円建てでの価値が下がる「為替リスク」があります。例えば1ドル100円のときに1万円、つまり100ドルの外貨預金をして、1年後に為替レートが1ドル90円になった場合、100ドルを日本円に両替すると戻ってくるのは9,000円。仮に0.5%の金利がついたとしても、100.5ドルなので、両替すると9,045円です。このように、元本割れしてしまうリスクがあります。また、外貨預金は預金保険の対象外です。万が一預け入れている銀行などが破たんしたら、預金は保護されません。

さらに、外貨預金を預け入れるとき、引き出すときには手数料もかかります。日本円から外貨、外貨から日本円に両替する際に、1米ドルあたり2円、1ユーロあたり3円(金融機関によって異なります)ほどの手数料がかかります。 例えば、米ドル100ドル分を両替するなら200円ほどの手数料に。

このように、外貨預金には為替変動による元本割れのリスクや、手数料のコストがあります。高い金利を狙ってチャレンジする際には、こうしたデメリットも考慮して、無理のない金額で始めるのがおすすめです。

※画像と本文は関係ありません

筆者プロフィール:加藤梨里
ファイナンシャルプランナー(CFP)、慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科 特任助教
保険会社、信託銀行を経て、ファイナンシャルプランナー会社にてマネーのご相談、セミナー講師などを経験。2014年に独立し「マネーステップオフィス」を設立。専門は保険、ライフプラン、節約、資産運用など。大学では健康増進について研究活動を行っており、認知症予防、介護予防の観点からのライフプランの考え方、健康管理を兼ねた家計管理、健康経営に関わるコンサルティングも行う。

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