説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「メモ」に重要な情報を保存してもだいじょうぶ?』という質問に答えます。

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ちょっとした文章を書き留めるときに便利な『メモ』は、秘密の情報を保存する目的にも使えます。『設定』→「メモ」の順に画面を開いてパスワードを登録しておくことで、鍵をかけたメモはそのパスワードを入力しないかぎり開けなくなります。パスワードの代わりにTouch IDで認証することもできますから、ロックを外す処理はそれほど負担になりません。

メモに重要な情報を保存してもだいじょうぶかとのご質問ですが、推定不可能なほど複雑な組み合わせのパスワードを使用しているかぎり、安心していいでしょう。ロック解除の認証を含めれば、二重で鍵をかけることができるわけですから、秘密の情報を保存しておく用途には耐えられます。

パスワードはメモ1つ1つで独立しているのではなく、『メモ』アプリで共通のものを使用します。使用するパスワードは1つきりで、そのパスワードを使う鍵をメモ1つ1つにかけるかどうかという判断です。膨大な数のパスワードを管理するようなことはなく、Touch IDも併用すれば気軽に運用できます。

しかし、この『メモ』には致命的な落とし穴があります。1行目は、鍵がかけられているかどうかにかかわらずトップ画面で見出し行として使用されるため、1行目に重要な情報を書いていると画面に表示されてしまいます。もしも、メモの1行目にキャッシュカードの暗号を書いていて、iPhoneのロック解除に成功した人が『メモ』を起動したとしたら……画面を盗み見られる可能性も考慮にいれれば、人に見せたくない情報は2行目以降に書き記すようにしましょう。

『メモ』のパスワードロックは効果的ですが、1行目は見出し行として使われることには注意しましょう