ソニーネットワークコミュニケーションズは2016年10月よりMVNOサービス「nuroモバイル」を展開している。そんな同社が1月31日に新サービスを発表したが、これらをもとに、どう戦い、どう勝ち抜こうとしているのか。

「nuroモバイル」は激戦のMVNO市場でどう戦うのか

古くからMVNOに取り組むnuroモバイル

ソニーネットワークコミュニケーションズは、プロバイダー事業「So-net」を展開するソニーグループの一員だ。モバイル事業としては2003年にウィルコム(当時はDDIポケット)、2008年にイーモバイルから回線を借りたMVNO事業「bitWarp」を、2011年からは「So-netモバイル 3G」の名前でドコモ回線の3GのMVNOを開始するなど、意外と歴史は古い。

その後、ドコモ回線の「So-netモバイル LTE」とUQコミュニケーションズ回線の「WiMAX」、さらに「PLAY SIM」や「So-net MILEAGE SIM」など複数のブランドを展開していた。こうしたブランドのうち「So-netモバイル LTE」と「PLAY SIM」を統合して登場したのが「nuroモバイル」ブランドだ。「nuro」ブランド自体は世界最高速を謳う光回線サービスで利用しており、ここに統合されることになる。

固定回線向けプロバイダーとしてから数えると20年以上の歴史を持つ。モバイルサービスのスタートも比較的古くから行なっている

「nuroモバイル」は2GB~10GBまで1GB刻みのプランが用意されており、プランによっては業界最安水準になっているほか、目玉サービスとして「0 SIM」がある。これは月額の基本料金が不要なSIMサービスであり、毎月500MBまでであれば無料で利用できる。なお0 SIMは配給量が限られており、毎月7777枚ずつの販売となっている。

2GBプランは業界でも最安クラスの料金となる。100円刻みという料金プラン全体はわかりやすい

様々な取り組みを進め、同社のユーザー数は38万契約(0 SIMを除く)と中堅クラスのMVNOとなっている。そんな中、「50万契約を獲得する」という目標のもと発表されたのが今回の新サービスだ。