前回はApple Payの機能の一つ、iPhoneでSuicaを使う際のQ&Aをお届けしました。今回はもう一つの使い方、クレジットカードを使う際のQ&Aです。Suicaも便利なんだけど、チャージがね……とお思いの方、Apple Payで使える電子マネー「QUICPay」「ID」で支払ってみませんか?

  1. どうすればクレジットカードを使えるの?
  2. どのクレジットカードが使えるの?
  3. カードを登録すると出てくる「QUICPay」や「iD」のマークは何?
  4. 店頭レジで支払う時はどうやって使うの?
  5. どのお店で使えますか?
  6. いちいちアプリを開いてカードを選ぶのが面倒です
  7. 「メインカード」って何ですか?
  8. カードは何枚でも登録できるの?
  9. 登録したカードを削除するには?
  10. iPhoneに登録した後、元のクレジットカードはどうなるの?
  11. QUICPay・iDとSuicaは何が違うの?
  12. ネットショップなどのオンライン決済には使えますか?
  13. オンラインの場合はどうやって支払うの?
  14. 海外では使えますか?
  15. iPhoneをなくしたor落とした! 登録したカードは大丈夫?
  16. クレジットカードのポイントは特定の店舗での利用特典はどうなるの?

1. どうすればApple Payでクレジットカードを使えるの?

クレジットカードは、iPhoneに入っている「Wallet」というアプリに登録して使用します。

Walletを開き、右上の「+」または「カードを追加」をタップ

「クレジットカード/プリペイドカード」を選択。カメラが開いたら枠の中にカードを写します(シャッターは押さなくてOK)

カード番号などの情報が自動的に読み取られます。読み取れなかった情報は手入力します

カードの不正登録を防ぐため、認証コードを送信。自分のiPhoneに届いたコードを入力します

これでカードが登録できました

2. どのクレジットカードが使えるの?

Apple Payで使用できるクレジットカード一覧をAppleが公開しています。

国内発行120種類以上のクレジットカード/プリペイドカードを使用できます

ただし、このリストのうち「*」印の付いたカードについては、DC カード・UC カード・American Expressブランドのものは登録できません。

同じ発行元のカードでも、JCBやMastercardはOK、DCやAmerican ExpressはNG

また、VISAブランドのカードはiPhone 7/7 Plusでの店頭決済 (QUICPay または iD) に限られます。

VISAブランドが使用できるのは店頭決済のみ

3. カードを登録すると出てくる「QUICPay」や「iD」のマークは何?

QUICPayとiDは、日本国内で提供されている電子マネーのサービス名称です。Walletに登録したカード画面に付いているマークは、そのカードで使える電子マネーの種類を示しています。カードの種類によってどちらが使えるのかが決まっており、Walletに登録すると種類が分かるようにマークが表示される仕組みになっています。

QUICPay対応クレジットカード

iD対応クレジットカード

4. 店頭レジで支払う時はどうやって使うの?

店頭レジではQUICPayまたはiDで支払います。使いたい支払い方法を店員さんに告げましょう。

(1)Walletを開いて支払いに使うカードを選択
(2)Touch IDに指を置いて認証
(3)レジの読み取り機にiPhoneをかざす。音がしたら決済完了

iPhoneの上部を読み取り機に近づけるのがポイントです。ここに、読み取りに使われるICチップが内蔵されています。

5. どのお店で使えますか?

QUICPay、iDまたはApple Payのマークが掲示されている店舗で使えます。店舗の入り口付近やレジ周り、カード読み取り機などにこれらのロゴが掲示されているかどうか、確認しましょう。

Apple Payが使える店舗の例。コンビニや大手量販店、ガソリンスタンド等では対応が進んでいます

6. いちいちアプリを開いてカードを選ぶのが面倒です

iPhoneがロック画面またはスリープ画面の状態でホームボタンを2回押してください。アプリを開く手間なく、すぐに決済可能な状態でカードが出てきます。

ロック画面かスリープ画面でホームボタンをダブルクリック。そのまま読み取り機にかざして決済完了

ここで出てくるのはWalletの「メインカード」に指定されたカードです。メインカードについて詳しくは次の項目「7.」をご確認ください。

7. 「メインカード」って何ですか?

Walletを開いた時、一番前に出ているのが「メインカード」です。メインカードは下記の手順で変更ができます。

この画面で一番手前にあるのがメインカード

他のカードを長押し→下へドラッグ

一番手前に表示されたものがメインカードになります

8. カードは何枚でも登録できるの?

最大8枚のカードを登録可能です。

いずれかのカードを選んで使用する際は、Walletを開いて使いたいカードの頭の部分をタップ。カード全面が表示された状態でTouch ID認証します。

Walletアプリを開き、使いたいカードの見えている部分をタップ。全面が見えたらTouch IDに指を置き、認証します

元の画面に戻るには、全面が見えているカードを下へフリックします

9. 登録したカードを削除するには?

Walletに登録したクレジットカードは、アプリ上で削除することができます。

カードの画面を開き「i」をタップ。カード情報画面を一番下までスクロールして、「カードを削除」をタップ

確認画面で「削除」をタップ

アプリ上で削除してもクレジットカードの契約情報には影響しません。元のクレジットカードはこれまで通り使用できます。

10. iPhoneに登録した後、元のクレジットカードはどうなるの?

プラスチックのクレジットカード本体は、これまで通り普通に使用できます。iPhoneに登録されているカードは、いわば"影武者"です。元のカード本体はクレジットカード会社と契約している限り必要になりますので、捨てないでください。

11. QUICPay・iDとSuicaは何が違うの?

QUICPay・iD・Suicaはいずれも電子マネーの一種です。電子マネーには、事前に一定の金額をチャージ(入金)して使う「プリペイド型」と、買った分を後払いする「ポストペイ型」の2種類がありますが、Suicaはプリペイド型、QUICPay・iDはポストペイ型に当たります。

QUICPay・iDで買ったものの代金は、クレジットカードの利用額と合わせて請求される仕組みです。Suicaのように事前のチャージが必要なく、クレジットカードのようにカードを取り出したりサインをせずに使えるのがiPhoneでQUICPay・iDを使用する利点です。

プリペイド型とポストペイ型の違い

12. ネットショップなどのオンライン決済には使えますか?

使えます。ただし、現時点で使えるのは一部のサービスに限られています。大手通販サイトなどでは採用されていません。また、カードの種類によってはオンライン決済に使用できません。

Apple Pay決済に対応しているサービス(アプリ)

一部、Apple Pay決済で使用できないカードがあります

13. オンラインの場合はどうやって支払うの?

Apple Payが使用できるサービスやアプリの場合は、支払いをする画面に「Apple Pay」のボタンが表示されます。これをタップすると、下記の手順で決済が行われます。

商品の購入・支払いページにあるApple Payボタンをタップ。支払い詳細が表示されます

Touch IDすれば支払い完了

クレジットカード番号やID・パスワードなどの入力は不要です。サービスごとにアカウントを作成することなく、購入・配送に必要なメールアドレスや住所なども必要に応じて販売元へ届けられます。

14. 海外では使えますか?

日本国内で購入したiPhoneに、日本で発行されたクレジットカードを登録した場合、海外でApple Payを使うことはできません。ただし、例えば米国で発行されたクレジットカードを日本で購入したiPhoneに登録した場合、米国のApple Pay対応店舗で使用することはできます。

逆に、海外のiPhoneでは日本国内のApple Payを使用できません。

15. iPhoneをなくしたor落とした! 登録したカードは大丈夫?

iPhoneに登録したクレジットカードを使うにはTouch ID認証が必要なため、基本的には別の人が勝手に使用することはできません。より安全を期すためには、遠隔操作でカード情報を削除するのがオススメです。

パソコンや他の人のスマホなど、インターネットに接続できる環境を用意して、iCloudにログインしましょう。

iCloudにログイン。自分のApple ID/パスワードを入力します

「設定」を開きます

「マイデバイス」からなくしたiPhoneを選択します

「Apple Pay」の「すべてを削除」をクリックします

これでiPhone上から登録したカードの情報が全て削除され、勝手に使われる心配はありません。iPhoneが手元に戻ってきた場合は、同じカードを再び登録して使用することができます。

16. クレジットカードのポイントは特定の店舗での利用特典はどうなるの?

クレジットカードの利用額に応じて溜まるポイントは、カード払いと同様にQUICPay・iD払いで支払った分にも付与されます。ただし、提携店舗の利用分がポイントアップになる等の優待は適用されないケースが多いようです。

イオンカードを使った場合、5日・20日の優待デーに5%オフになる特典がiDで支払った場合にも適用されるなど、例外もあります。