偏った食生活が痛風を招いてしまうケースもある。特に日本人女性の場合、炭水化物抜きダイエットなどで高たんぱく質の食事を試みているときは、どうしてもたんぱく(=プリン体)摂取が増えてしまう。このことも、女性の痛風が増えている一因となりうる。

「また、ストレスがかかると往々にして食生活が不規則になり、脱水になりがちです。それなのに濃い味の食べ物、こってりした食材を摂(と)りたくなるものです。こういった食行動が痛風を引き起こすことはよく知られています」

ちなみに痛風を発病する女性の割合は欧米が20%、台湾などが8%である一方、日本は1.5%ほどだという。日本の女性の発病率はヘルシーな日本食のおかげか、今のところかなり少ないようだ。ただ、食生活や生活習慣の変化によって今後さらに増えていく可能性は否定できない。

足の親指関節が痛みだすのは、痛風発症のサインだ

痛風とは文字通り「産毛がそよぐ程度の風が当たっても痛い病気」だが、初期症状は残念ながらほとんどない。事前に気づくためにも、定期検査を欠かさず受けるようにしたい。もし尿酸値が高いと指摘されたら、それは痛風になる可能性が高まっているサインだ。

「実際に足の親指関節が痛み出せば、もはや痛風発症です。その前に検査結果をよく理解することが重要です」

からだエイジング